建国250周年に花を添えられず(C)ロイター

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 薄氷の合意はやっぱりもろかった。

トランプ大統領「全面開放」強弁も…日本のタンカーはホルムズ海峡「通過できません!」な理由

 17日に戦闘終結の覚書に署名し、停戦した米国とイランだが、最終合意に向けた協議を始めたはずが、再び攻撃の応酬に発展した。

 米中央軍は27日、イラン国内やホルムズ海峡付近でイランの軍事目標10カ所を空爆。前日の26日にもイランの複数施設を空爆した。イランがホルムズ海峡を航行中の貨物船やタンカーを攻撃したことへの報復だとしている。

 一方イランは、米国の攻撃に対する報復として、中東のバーレーンやクウェートなどの米軍拠点8カ所に弾道ミサイルやドローンで攻撃を行ったと同国のメディアが伝えた。

 背景には、ホルムズ海峡の管理における双方の解釈の違いがある。

 米側は「ホルムズ海峡は開放された」として自由な通航を主張しているが、イラン側は海峡の海上交通の責任は自分たちにあるとして、イランが指定した航路以外では「安全は保証されない」と警告しているのだ。

「国際海事機関(IMO)がオマーンと協力し、新たな航路でホルムズ海峡を通そうとした。これは米国の意向をくんだものと思われます。国際機関の決定に沿ったものならイランも船舶を攻撃できないと考えたのでしょうが、イランにそれは通用しなかった」(元外務省国際情報局長・孫崎享氏)

 トランプ大統領はSNSで、イランが覚書に違反したと主張し、「任務を軍事的に完遂せざるを得なくなるかもしれず、その時はイランは存在しなくなる」と牽制。再び大規模な戦闘を警告した。

■米国側は「完敗」ムード

 だが、「イラン側は『やれるもんなら、やってみろ』と強気だろう」と孫崎氏はこう話す。

「本格的な戦闘になれば、米軍に犠牲者が出る可能性がある。そうなったらトランプは耐えられないでしょう。ただでさえ米国民はこれ以上の戦争継続に反対していますし、議会の承認なしに軍事攻撃を継続できないという決議もある。トランプに大々的な攻撃はできないとイラン側は理解しているのだと思います」

 7月4日の独立記念日は今週土曜日だ。建国250周年をホルムズ海峡の全面的な開放を含めた対イラン“勝利宣言”で祝うつもりが、すでに米国内には「完敗」ムードが漂っている。

 イランを甘く見たトランプ大統領は誤算を重ねるばかりだ。

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