信川階級教養館(労働新聞)

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北朝鮮は朝鮮戦争(1950年〜休戦中)の開戦日である6月25日を前に、反米・階級意識の強化を強調し、青年・学生による信川博物館(信川階級教養館)の見学事業を積極的に進めている。しかし、当の青年・学生たちの間では参加を敬遠する雰囲気が強まっているという。

信川階級教養館は、黄海南道信川郡にある北朝鮮有数の反米教育施設で、朝鮮戦争中に米軍が住民を大虐殺したとする北朝鮮当局の公式見解を展示している。遺体や虐殺現場を再現した展示、犠牲者の遺品などを通じて米国への敵対意識を植え付けることを目的としている。一方で、北朝鮮が主張する虐殺の規模や責任の所在については、国外の研究者から史実性を疑問視する見方が出ている。

デイリーNKの平安南道消息筋によると、北朝鮮当局は今月に入り、「世代が変わり革命が前進するほど、より徹底した反帝階級意識を持たなければならない」として、社会主義愛国青年同盟(青年同盟)に対し階級教育事業の強化を指示している。

これを受け、各地の青年同盟では信川博物館の見学を競うように企画しているが、自ら見学を希望する学生はほとんどおらず、結局は青年同盟の幹部に参加を割り当てる形で、ようやく必要人数を確保しているという。

消息筋は「学生たちは信川博物館を特に敬遠する」とし、「景勝地の妙香山や龍門大窟への見学は、参加するために賄賂まで渡すほど競争が激しい一方、信川博物館には進んで行こうとする学生を見つけるのが難しい」と現地の雰囲気を伝えた。

(参考記事:「米軍が金正恩を爆撃してくれれば」北朝鮮国民の“心の叫び”は

敬遠される理由の一つは費用負担だ。バスなどの移動手段は組織側が手配するものの、燃料代や食費などの経費はすべて個人負担となる。さらに、見学後には感想文の作成や発表会への参加も求められることが、学生たちには重荷となっている。

保護者も子どもの参加には積極的ではないという。信川博物館見学は学生時代だけでなく、大学進学後や就職後にも何度も参加させられる行事であるため、「今わざわざお金をかけて行かせる必要はない」と考える親が少なくないためだ。

消息筋は「特に生活が苦しい家庭ほどその傾向が強い」とし、「学校や組織生活で毎日のように聞かされ、見せられている内容なのに、お金まで払って見に行く必要があるのか、という反応だ」と説明した。

さらに、「上層部は信川博物館見学を新世代に敵対意識を植え付ける重要事業だと強調しているが、現場ではもはや形式的な行事と化している」とし、「昔のように自ら進んで参加を希望するほど階級意識の高い学生は、もはやあまりいないのが実情だ」と付け加えた。