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OBSラジオ番組「加藤秀樹が語る、日本の未来構想」にて、構想日本の加藤秀樹代表が、私たちの生活に深く浸透しているプラスチックとの付き合い方について言及。原油価格の高騰や原材料不足が身近な生活に影を落とす今、プラスチック大国である日本の現状を見つめ直し、一人ひとりがこの課題を「自分ごと」として捉えることの重要性を指摘した。

【写真を見る】プラスチック大国・日本の危機「レジ袋有料化、貢献していない」本当に見直すべきライフスタイルとは

ナフサの不足と石油に依存する日本の生活

最近、スナック菓子の包装が白黒デザインになったり、食品トレイが薄くなったりと、身近なところで変化が起きている。これは原材料やインクの価格高騰に伴う節約の動きだ。その背景にあるのが、プラスチックの原料である「ナフサ」の品薄と価格高騰である。

原油を加熱・蒸発させて精製する際、最初にガソリン、次いでナフサが抽出される。ナフサは原油全体の10~15%程度で、日本国内での精製分では足りず、消費量の約6割を輸入に頼っている。プラスチック製造においても中東への石油依存度が極めて高いのが現状だ。

ナフサの使途の約55%はプラスチック製品であり、残りの45%は合成繊維の衣類、タイヤ、インク、医薬品、洗剤、肥料など、あらゆる生活用品に姿を変えている。さらに、プラスチック製品の約半分(ナフサ全体の4分の1)は、食品や日用品の「容器類」に使われている。

「使い捨て先進国」日本と欧州マルシェの差

日本人は年間1人あたり約180本のペットボトルを捨てていると言われ、プラスチックごみの排出量は年間1人あたり32㎏で、世界上位の「使い捨て先進国」だ。

特に深刻なのが、年間200万トン弱にのぼる食品用容器の廃棄である。

日本のスーパーでは、野菜や肉、惣菜などがパック詰めされ、サイズも一律に規格化されている。

これはレジの効率化や消費者の「見た目のきれいさ」を求める声に応じたものだが、この規格化のために莫大な量のプラスチックが消費・廃棄されているのみならず、野菜の約3割が廃棄されるという「フードロス」も生み出している。

食品のトレイや弁当ケースなど、食料品の容器は使用期間が数日であり、日々膨大な量を捨てているというのは単純に考えてももったいない。

一方、ヨーロッパでは、野菜や果物は山積みのバラ売りが基本であり、消費者が自分で必要な分だけ袋に入れて購入する。パリなどでは週末には「マルシェ(市場)」が開かれ、近郊の農家が手作りの温かみとともに農産物を直接販売する豊かな文化が根付いている。

加藤氏は、大分県や九州などの地方発で、こうした地産地消やバラ売りの比率を増やしていくことを提案する。なお、数年前に導入されたレジ袋有料化だが、レジ袋はプラスチック容器全体のわずか2%に過ぎず、プラスチック廃棄を減らすうえで大した貢献はしていない。

分別の努力はどこへ?

日本はゴミの分別が進んでいる印象があるが、実はプラスチックの約6割が焼却処分されており、リユース、リサイクルという点では先進国とは言えない。

家庭ゴミや一般ゴミは焼却するというのが大きな流れとなっており、その中でプラスチックと可燃ゴミを混ぜて燃やすというのが一般的になっているが、これは地球温暖化を加速させる原因となっている。

さらに将来、温暖化に匹敵する大問題になると専門家が警鐘を鳴らすのが「マイクロプラスチック」の存在だ。歯磨き粉や洗顔料に含まれるスクラブ(微粒子)、合成繊維の洗濯、タイヤの摩耗、劣化したプラスチック容器などから微細なプラスチック粉末が発生している。

これらが空気や水を通じて自然界に漂い、直接人体に入るだけでなく、鳥や魚が摂取し、最終的にはそれを食べる人間の体内に入り、様々な臓器に見つかっている。

忘れてはならない視点

プラスチックは安価で便利なため、現代社会はそれなしでは成り立たないようになってしまっている。

しかし、本当に安価なのか。供給面の不安、過剰包装やフードロス、リサイクルの停滞、そして健康リスクなどを考えると、これまでの「使い捨て」を前提としたライフスタイルを真剣に見直すべきではないだろうか。

身近で当たり前にある存在だからこそ、私たちはその利便性の裏にある実情を知り、これからのプラスチックとの向き合い方を真剣に議論していく必要がある。