「空席」対策で桟敷2分割!? 「起死回生の一手となるか」徳島市の阿波踊り【徳島】
「徳島の夏を彩る『阿波踊り』」
2025年は111万人が訪れ、4年連続の黒字となりました。
しかしその裏で、一部の有料演舞場では「空席」が目立つというシビアな現実も。
「黒字」なのになぜ「空席」が?
伝統文化を未来へどうつなぐのか。
2026年の阿波踊りの展望と、課題をフカボリします。
(小玉アナウンサー)
「ここからは市政担当の渡辺記者とお伝えします」
(記者)
「よろしくお願いします」
「去年は黒字を達成した一方で、現場では集客の格差など課題も見えた阿波踊りですが、今年は大きな動きがあるそうですね」
(記者)
「はい、実行委員会は今年、これまでにない『大胆な変革』に打って出ます。こちらをご覧ください」
(記者)
「こちらは有料演舞場のひとつ『紺屋町演舞場』を俯瞰で見た図です」
「他の演舞場も同様ですが、これまではこの図の矢印のとおり、踊り連がまっすぐ進む『流し踊り』を行っていましたが…。」
(記者)
「2026年は、8月13日の第2部に限り、会場を2つに分割する初の実証実験を行います」
「会場の真ん中をパーテーションで区切り、連が輪になって踊る『輪踊り』を間近で見てもらう試みです」
(小玉アナウンサー)
「かなり斬新な取り組みですよね。伝統的な演舞場の形を大きく変えるわけですが、なぜ今年、このような実験を行うのでしょうか」
(記者)
「背景にあるのは、有料演舞場ごとの『集客格差』というシビアな課題です」
紺屋町演舞場は有料演舞場として2024年に復活して以降、他の有料演舞場に比べてチケットの販売が伸び悩み、空席が目立つ日もありました。
今回の「会場の分割」は、他の会場との差別化を図り観客を呼び込むための、実行委員会による「起死回生の一手」と言えます。
(小玉アナウンサー)
「空席解消への模索が続く一方で、阿波踊りを安全に維持・運営するには、やはり多額の費用がかかりますよね」
(記者)
「そうですね。ここで議論になるのが、税金でもある『補助金』あのあり方です。こちらをご覧ください」
(記者)
「こちらは、今の実行委員会形式になった、2022年以降の阿波踊りの決算を示したグラフです」
「黒字経営を維持しており、2,025年も約1400万円の黒字の見込みですが、実はここには徳島市からの補助金3000万円が含まれています」
(小玉アナウンサー)
「なるほど、黒字化には補助金の影響も大きいということですが、その使い道はどうなっていますか」
(記者)
「3000万円のうち1000万円は悪天候などによる中止への備えで、無事開催されれば市に返還されることになっています」
「残りの2000万円は、シャトルバスの運行や無料演舞場近くの仮設トイレ設置など、『観客の利便性や安全のための環境整備』に充てられています」
(記者)
「こうした変革や課題との向き合い方について、実行委員会のトップの考えを聞きました」
(阿波おどり未来へつなぐ実行委員会・庄野浩司 実行委員長)
「(紺屋町が)魅力的な場所であるというのは間違いない。あとは僕らの仕掛けひとつで紺屋町に流れて来るんじゃないかというのを、一年ずつ挑戦していきたい」
「対価として、お客さんからもらうお金だけで賄えないものは多々ある」
「(補助金は)明確に使い方を考えてやっているの、で絶対的に必要なものは市や県に(補助を)今後もお願いしたい」
「PR活動やブランディングをもっともっと強化して、世界、各県に伝わるような阿波踊りにしていきたい」
(小玉アナウンサー)
「伝統を守りながらも、どうブランディングしていくか。今年は変化の夏になりそうですね」
(記者)
「空席という課題にどうメスを入れ、税金をどう有効に使うか」
「今年の阿波踊りは、今後の『持続可能な運営のあり方』を占う重要な試金石となりそうです」
(小玉アナウンサー)
「ここまで渡辺記者でした」
