ジョブチューンでローソン“唯一の不合格”カルボナーラを実食して分かった「マズいわけではない」真の理由
しかしながら唯一不合格だったのが、「ソースたっぷり生パスタ カルボナーラ」。この結果を見て、「ローソンはパスタがイマイチなの?」と気になった人は少なくないでしょう。今回は、不合格のカルボナーラを実食して理由を考察してみます。
◆ローソンは「たまご商品のヒットメーカー」
そこで気がついたのは、ローソンはたまご商品のヒットメーカーであるということ! 今や海外観光客からも大人気のたまごサンドは、ローソン指名で探す外国人も多いようで、私も以前コンビニのたまごサンドを比較する企画において、ダントツ1位に選んだことを思い出しました。
また「ふんわりたまご蒸しケーキ」は、ビジュアル・味・コスパ面で三拍子そろった傑作パン。飽きずにリピートしたくなるたまご商品を開発するノウハウには相当長けていそうです。それではカルボナーラの実食に入りましょう。
◆コンビニでカルボナーラを作るのは難しいのか?
結論から申し上げると、今回の不合格は“おいしくない”というお墨付きをもらったわけではないということです。コンビニの商品開発ではたまごの半熟感を生かすことに制約があります。レストランで提供されるカルボナーラは本物のタマゴを加熱しすぎることなくソースに仕立てることが可能である一方、すぐに食べずにレンジ加熱が大前提となるコンビニカルボナーラは、たまご本来のレア感や風味を生かしにくいのです。
ここからは推測になりますが、ローソンでは熟考の上で濃厚な生クリームを採用し、“レストランにはない味”を追求したのではないでしょうか。番組ではジャッジをするのがレストランのシェフであるため、料理人がイメージするカルボナーラとは大きなギャップが発生してしまった可能性があります。
ちなみにレンチンしてもとろける加工たまごは、食品加工技術の進化によって再現性は高く、たまごの良いとこ取りをしています。しかしながら厳密には本物の味わい(旨味・コク・雑味など)とはやっぱり異なります。
まとめると、今回のカルボナーラの場合、不合格が持つ意味は“マズイ”ということではなく、専門店にはない生クリームリッチなカルボナーラとして広く愛されているのが真実なのかもしれません。
◆ローソンのカルボナーラは進化する?
最後に、ローソンのカルボナーラはクリームリッチ路線のまま進化しないのか? ということを考えていた時に、明るい未来を感じさせてくれる出会いがありました。それは現在全国で導入店舗が増えている「まちかど厨房」の商品を食べた時です。まちかど厨房とは、お店で炊き上げた白米や揚げた厚切りかつなどを生かして、ひと手間かけたこだわりの弁当や総菜を提供するサービスのこと。
店内キッチンでは、本物の半熟たまごを使った「備長炭焼き親子丼」やワンランク上の「たまごサンド」など、たまご本来のおいしさを味わえる商品が大充実していたのです。店舗独自の調理スペースを使えば、一流料理人が驚くようなカルボナーラを生み出すことは無理な話ではないのかも。
店舗調理の可能性を考えていくと、ローソンのパスタは今後ますます進化しそうな予感がしてきます。皆さんは、ローソンカルボナーラをどう評価しますか!?
<TEXT/スギアカツキ>
【スギアカツキ】
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。世界中の健やかな食文化を追求。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)が好評発売中。Twitterは@sugiakatsuki12。
