半導体開発企業のBolt GraphicsがGPU「Zeus」を2025年3月6日に発表しました。ZeusはGeForce RTX 5090と比べて10倍のパストレーシング性能を備えているほか、VRAMを1カード当たり384GB、2Uラック当たり180TBまで増設可能です。

Bolt Graphics Announces Zeus: Groundbreaking GPU for High Performance Workloads

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Bolt Announces Zeus: A Revolutionary New GPU - YouTube

Bolt Graphicsは現在流通しているGPUを「レガシーGPU」と呼んでおり、レガシーGPUには「レンダリングやシミュレーションに時間がかかる」「VRAM容量が少ない」「消費電力が大きい」という問題があると指摘しています。これらの問題点を解消するべく開発されたGPUがZeusです。



Zeusの見た目はこんな感じ。



ZeusはパストレーシングやHPCに特化して開発されており、パストレーシング性能はGeForce RTX 5090の10倍です。なお、ラスタライズ性能はGeForce RTX 5090と同等で最適化に取り組んでいる最中とのこと。すでに複数のゲーム開発企業と協力体制を構築しており、2025年後半にはベンチマーク結果やデモが公開される予定です。



レガシーGPUにもパストレーシング機能は搭載されていますが、処理速度が遅いため映像制作業界では「作業中は負荷の軽い簡略されたモデルを用いる」という作業フローが採用されています。Zeusを用いると、最終レンダリング結果に近い映像を確認しつつ作業できるそうです。Bolt Graphicsは例として「リアルタイムパストレーシングの実現には最高性能のレガシーGPUが280個必要だが、Zeusなら28個で実現できる」とアピールしています。



Bolt GraphicsはZeus用のパストレーシングレンダー「Glowstick」も開発しています。GlowstickはMayaや3ds Max、Blenderなどに対応予定です。



さらに、ZeusはGeForce RTX 5090と比べて12倍のHPC性能を備えています。



電磁界シミュレーションではNVIDIAのB200と比べて300倍の性能を発揮します。



ZeusはGPUとして初めて「VRAMの増設」に対応しており、1カード当たり384GBのVRAMを搭載可能です。2Uサーバー構成の場合、メモリ容量は最大180TBです。



また、大量のレガシーGPUを用いてサーバーを構成する際は電力消費の大きいネットワークインターフェイスカードが必要となりますが、Zeusは800GbEイーサネットインターフェイスをネイティブ統合しており、ネットワークインターフェイスカードを使わずに相互接続可能です。これにより、消費電力の削減に成功しています。

Zeusの量産は2026年後半に開始予定で、2025年後半には開発者キットが出荷される予定です。また、今後数年間でZeusをスマートフォンやタブレット、ノートPC、コンソール、自動車などへ拡張することも計画されています。

Bolt Graphicsの連絡先は公式サイトに記されています。

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