AI は今年コンテンツと広告をどのように形作るか

記事のポイント
大手企業や新興企業が生成AIを活用し、広告やコンテンツ作成を革新。
AIツールが中小企業を支援し、大手は著作権やデータ問題で採用を慎重に進める。
品質や感情表現に課題が残るなか、規制や技術進化が影響を与える見通し。
大手企業や新興企業が生成AIを活用し、広告やコンテンツ作成を革新。
AIツールが中小企業を支援し、大手は著作権やデータ問題で採用を慎重に進める。
品質や感情表現に課題が残るなか、規制や技術進化が影響を与える見通し。
テックの大手企業も新興企業も、ユーザーや広告主のために新しい生成AIツールを構築するために昨年1年間を費やしてきた。
プログラマティック広告のAI画像から、増え続けているAI生成のTVコマーシャルに至るまで、多くのブランドは各種プラットフォームにわたるクリエイティブについて考える新しい方法を探求しはじめている。
技術的な功績にもかかわらず、AI生成のコンテンツは熱心な愛好家と厳しく批判する人々を生み出すことになった。このカテゴリーは、人によって創造性の新しい強力な形とも、失望をもたらす「AIのスロップ(低品質コンテンツ)」とも、知的財産を盗んで仕事を奪うものとも評価されている。しかし問題なのは、これらの観点のどれが残るのかということだ。
これからの1年間、これらのツールや、またはTikTok、メタ(Meta)、Amazonなどの企業から供給されるほかのツールがユーザー、インフルエンサー、広告主により広く採用されるだろう。より優れた結果が低コストで得られれば、ユーザーとビジネスの両方によるAI生成コンテンツの採用が急増するだろう。しかし、2025年において、著作権の問題に関連する規制や訴訟がイノベーション、採用、創造にどのように影響をおよぼすかはいまだ明確でない。
称賛を受けるに値する新興企業のひとつが、最近AI動画モデルのピカ2(Pika 2)をリリースしたピカ(Pika)だ。ブランドおよびコンテンツ責任者を務めるリンジー・ブリルソン氏は、ピカをオーガニックソーシャルコンテンツや、ときによっては自社広告に使用するブランドが増えてきていると語った。「楽しく、人々の注目を集め、その分野において自然なものに感じられる」と、ブリルソン氏は述べている。
「シーンの構築ブロックを真にコントロールできるようになり、偶然に任せなくてもよくなったのは劇的な変化だ。今では、キャラクター、背景、衣装、オブジェクト、小道具、商品のコントロールが望まれている」と、同氏は述べている。
AI広告ツールの可能性と課題
ピンタレスト(Pinterest)、メタ、スナップ(Snap)などのプラットフォームは、広告主がAI生成の広告を作り出すための新しい方法を築き上げるとともに、ユーザー向けの新機能を運用開始するため、この1年間を費やした。
ユーザー向けのコンテンツ作成ツールおよびビジネス向けのコンテンツ作成ツールは、より多くの採用を促進するような形で混ざり合ってきていると、アクセンチュア(Accenture)でソフトウェアおよびプラットフォームのグローバル業界リーダーを務めるケバン・ヤロウィッツ氏は述べている。また同氏は、ソーシャルプラットフォームや、ほかの場所における、よりパーソナライズされダイナミックな広告によって実現し得る利点にも期待している。
「史上はじめて、個別のユーザー、そして個別の問い合わせに応じてカスタマイズされた広告を実際に作成できるようになった。これらはほとんどのプラットフォームにおいて、この1年間にアイデアから現実へと変化した」と、ヤロウィッツ氏は述べている。
中小企業は依然として、ソーシャルプラットフォームで提供されるAIコンテンツと広告ツールを採用しつづけるだろうと、ベイナーメディア(VaynerMedia)でエグゼクティブバイスプレジデントと投資責任者を務めるジョン・モーガンスターン氏は述べる。
TikTokのシンフォニークリエイティブスタジオ(Symphony Creative Studio)では、ユーザーがURLをツールに貼り付けてAI生成コンテンツを作成できると、同氏は言及している。大手ブランドはデータプライバシー、著作権侵害、知的財産の懸念から特定のAIツールを採用することを躊躇しており、それによって小規模なブランドが優位になる可能性がある。
「ロングテール企業は、これらのツールをすぐに使用している。これはある意味、不釣り合いなほど条件を平等にするもので、挑戦者の小規模ブランドは気づかれることなく行動することができ、大手ブランドに対抗する行為に対して訴えられることはない」と、モーガンスターン氏は述べている。
広告がどのように注目を集めて感情に訴えるかをAIで測定しているダイビッド(DAIVID)で最高成長責任者を務めているバーニー・ウォルフォーク・スミス氏は、生成AIがクリエイティブ資産に与える影響が十分に感じられるのはまだ先だと述べる。
同氏は、AIに予測的分析と合成オーディエンスについて役立つ可能性があるとみているが、パーソナライゼーションとスケーリングに関するAIの有益性は過剰評価であり、出力の品質を損なう恐れがあると考えている。しかし、出力が改善され、コストが低減されるとともに、これは変化する可能性がある。
「我々は、コカ・コーラ(Coca-Cola)の人手により作成された広告とAI作成の広告との感情を比較した。クリスマス広告で呼び起こされる標準的な感情である温かみは、AI広告では3分の1ほど低かった。これは本質的に、不気味の谷によるものだと考える」と、スミス氏は述べている。
プラットフォームではクリエイターが使用するための新しいAIツールを提供しているが、クリエイターのコンテンツがAIモデルのトレーニングに使用され、他者がそのAIモデルからコンテンツを作り出した場合に、コンテンツクリエイターがどのような補償を受けられるのかという点について疑問が投げかけられている。ガートナー(Gartner)のアナリストのアンドリュー・フランク氏は、ブリア(Bria)、ゲッティイメージズ(Getty Images)、Adobeなどの企業により、貢献者がAI生成の出力に与えた影響に基づいて支払いを行うための取り組みが行われていると言及した。
「全体的な雰囲気として、現在は不安感が強い時期だ。これは政治的な理由だけではなく、物事が極めて急速に変化してきたためでもある。今年行われるAIの開発や、ほかの多くのテクノロジーにおける開発からも、多くのフューチャーショックが発生すると思う。人々は、物事が極めて急速に動きつつあり、ある意味コントロールが効かなくなっていると感じ取っている」と、フランク氏は述べている。
2025年にこのコントロールが効くようになるかどうかはまだ不明だ。しかし、限界に挑戦する技術のプロバイダー、採用者、人間が一様に、新しいタイプのAI駆動クリエイティブの開発、デプロイ、テストを行う新しい方法を模索しつづけていくことは疑いない。
[原文:How AI could shape content and ads in 2025]
Marty Swant(翻訳:ジェスコーポレーション、編集:坂本凪沙)
