父娘の仲は良好だとか

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 個性を売り物にする芸能人は往々にして、その家族も個性的だ。女優の芳根京子(27)にも、波瀾(はらん)万丈の人生を歩んできた父親がいる。現在、介護事業に携わる彼とトラブルになっている、と被害を訴える人物が現れたのだが……。

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 芳根は2016〜17年、NHK朝ドラ「べっぴんさん」でヒロインを演じて一躍、人気者となった。

「彼女が所属しているのは、“芸能界の元締め”とも評される業界団体『日本音楽事業者協会』の現会長が社長を務める、有力な事務所です。13年のデビュー以降、ここの看板女優とするべく手塩にかけて育てられてきました。今や知名度も高く、コメディーから狂気を感じさせる役まで、幅広い演技がこなせる本格的な女優として評価されています」(スポーツ紙記者)

老人ホームで悲劇が

 彼女の引き出しの多さは、ユニークな父親の存在によって培われた、と指摘する声もある。

父娘の仲は良好だとか

 芳根の父親は1990年代、さる広告会社を経営するクリエイターとして名をはせた人物。2006年に同社の経営が傾いた後は、北海道のアイヌの里で農作業に従事してシャーマンに出会い、スピリチュアルに目覚めたそうだ。現在は紆余曲折を経て、都内の介護事業所で働いているという。

 そんな芳根の父親のせいで89歳の母親の容体が急激に悪化した、と怒り心頭で訴える人物が現れた。その当人である都内に住むAさんの主張を、弁護士同席のもとで聞くと、

「今年1月から私の自宅に、ヘルパーとして女優の芳根京子さんの父親が、母を介護しに来てくださっていました。ところが私の体調が悪化し、自宅で母の面倒を見られなくなってしまった。結果、3月13日から彼女を介護付き老人ホームに預けることにしたのですが、そこで悲劇は起きました」

ICUに緊急搬送

 芳根の父親はAさんに対して、母親が老人ホームに入所するにあたって、食事を取る際の注意点などをスタッフに伝えることを約束していたという。彼はその約束を果たすために14日の朝、老人ホームに赴くと述べたそうだが、

「見事に約束を破り、施設に行かなかったようです。そのせいで母は、入所後初めての食事となった14日の昼食を喉に詰まらせてICUに緊急搬送され、気管挿管の措置が取られた後、鼻からチューブで栄養を取る体になってしまいました。以前はきざみ食であれば普通の食事ができたのに、これでは悔しくて仕方ありません」(同)

 しかし、芳根の父親は自らの責任を認めようとせず、Aさんの母親について“寿命だった”などと冷たく言い放ったそうだ。また、彼は普段から「女優の娘に家を建ててもらった。自分は幸せだ」と得意気に語る一方で、被介護者やその家族の目の前で「世の中には不幸な人が大勢いて、驚いている」などと、デリカシーを欠いた発言をすることもあったという。

「そんな約束はしていない」

 当の芳根の父親に聞くと、

「私はそんな約束はしておりません。3月14日の朝、老人ホームに赴くなんて言っていないんです。当日の午前中はAさんのお母さんが持って行き忘れた薬を取りにご自宅に行っており、その場に来てくださった老人ホームの施設長に介護上の注意点などを説明したまでで、事故が起きたのはその後です」

 と、述べた。Aさんは今後、芳根の父親が勤務する介護事業所などを相手取り、損害賠償請求訴訟を起こす予定だという。

 芳根の所属事務所に尋ねるも、期限までに回答はなかった。

 芳根とは直接関係のある話ではないものの、この係争にしかるべき決着がつくまで、やきもきする日々が続くだろう。

「週刊新潮」2024年9月5日号 掲載