借りるカップ・樹脂製グラス・100%植物由来素材カトラリーなど(スターバックス)

スターバックス コーヒー ジャパンは3月17日、店舗での使い捨て資材削減を目指す4つの施策を、3月中旬から順次展開すると発表した。

実施するのは、「店内アイスビバレッジ(ドリンク)を樹脂製グラスで提供」「借りるカップのエリア拡大」「店内アイスビバレッジのリッド(ふた)なし提供」「リユーザブルカトラリーと100%植物由来素材のカトラリー提供」だ。

〈1〉店内のアイスビバレッジは樹脂製グラスで提供
4月18日から106店舗で、店内利用のアイスビバレッジを樹脂製グラスで提供する。これまでもマグカップでの提供や、マイタンブラー持参の促進などを行ってきたが、リユース(再利用)の選択肢をさらに増やすことで、使い捨てカップ削減目指すもの。

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樹脂製グラス(スターバックス)

対象となるのは、店内利用時のフラペチーノを含むすべてのアイスビバレッジ(ショート・トール)。一部店舗では、グランデ、ベンティサイズの提供も行う。ただ、途中から店舗外に持ち運ぶ場合など利用客のニーズに沿って、希望する場合は使い捨てカップでの提供も行う。
 
樹脂製グラスを先行導入している「皇居外苑 和田倉噴水公園店」では、「見た目が美しい」「飲み物がおいしそうに見える」などの声が利用者から寄せられているという。
 
〈2〉借りるカップのエリア拡大
4月4日から、カップ循環プログラムの実証実験エリアに、東京・渋谷エリアの9店舗を加える。この取り組みは容器のシェアリングサービス「Re&Go」によるもので、返却したカップはパートナー企業が洗浄するため、利用客は洗わずに返せる。2021年秋から丸の内エリア10店舗で実証実験を行ってきたものを、渋谷エリアにも拡大する。
 
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借りるカップ(スターバックス)

丸の内の店舗で借りたカップを渋谷の店舗に返却するなど、エリアをまたいだ利用が可能となり、利用者の利便性向上を目指すもの。
 
既に導入している店舗では、店舗近くに勤めているビジネスマンや近隣住民を中心に利用されており、リピート率も高いという。実施店舗は以下の通り。
 
◆新たに「カップ循環プログラム」を実施する東京・渋谷エリアの9店舗
・渋谷公園通り店
・渋谷パルコ店
・MIYASHITA PARK 店
・渋谷cocoti 店
・渋谷モディ店
・渋谷文化村通り店
・神宮前6丁目店
・SHIBUYA TSUTAYA店
・渋谷ファイヤー通り店(カップ返却のみ対応)
 
◆「カップ循環プログラム」導入済み丸の内エリア10店舗
・丸の内ビル店
・グランスタ丸の内店
・KITTE丸の内店
・丸の内オアゾ店
・丸の内新東京ビル店
・丸の内三菱ビル店
・大手町プレイス店
・大手町東京サンケイビル店
・新大手町ビル店
・皇居外苑 和田倉噴水公園店
 
〈3〉店内アイスビバレッジをフタなしで提供
4月18日から113店舗で、店内利用のアイスビバレッジをフタなしで提供する。アイスビバレッジについては、2020年11月にストローが必要ないフタを導入したが、さらに使い捨てプラスチック削減を推し進める形だ。対象となるのは、店内利用時のフラペチーノを含むすべてのアイスビバレッジ(子ども用ビバレッジを除く)。テイクアウトとホットドリンクは、これまで通りフタつきで提供。また、希望する場合もこれまで通りフタ付きで提供する。

 
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フタなしで提供するアイスビバレッジ(スターバックス)

〈4〉リユーザブルカトラリーと100%植物由来素材のカトラリー
全国のスターバックス店舗では、フォークやナイフなどカトラリーにおける石油由来プラスチックの削減を進める。
 
店内利用は、3月末頃から順次、ステンレス製のリユース可能なカトラリーでの提供を徹底する。現在使用中のステンレス製フォーク、ステンレス製ナイフに加え、ステンレス製ヨーグルト用スプーンを導入。また、樹脂製グラスを導入する店舗では、ステンレス製マドラースプーンも新たに導入する。
 
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リユーザブルカトラリーと100%植物由来素材のカトラリー(スターバックス)

テイクアウト時は、3月中旬頃から順次、これまでのポリスチレン製カトラリーに代わって、100%植物由来かつ海水中で生分解する認証「OKBiodegradable MARINE*」を取得している“Green Planet”製カトラリーを導入する。対象となるのは、持ち帰り用のフォーク・ナイフ・マドラースプーン・ヨーグルト用スプーン。
 
リユーザブルカトラリーと100%植物由来素材のカトラリーによって、使い捨て資材の使用量を年間最大約44%削減、年間約60トンの石油由来のプラスチック削減を見込んでいる(すべて使い捨てカトラリーを提供する場合との比較)。
 
なお、スターバックスでは環境に配慮した“リソースポジティブカンパニー”を目指し、2030年までに二酸化炭素・廃棄物・水を50%削減するグローバル目標を掲げている。