岩本和子が「熱海事件」を語る

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 2019年5月、「国民的美魔女コンテスト」ファイナリストのグラドル・岩本和子(44)は、熱海駅で当時交際中の男性をカッターナイフで切り付ける刃傷事件を起こした。知名度がうなぎ登りだった絶頂期の犯行、そして妊娠・中絶の事実が発覚したことでワイドショーを騒がせ、彼女はグラビア界から姿を消した。

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 それから1年──不起訴処分となった彼女は入院療養を経て社会生活に復帰し、芸能活動再開の足がかりとなる写真集の撮影を極秘に終えていた。本誌・週刊ポストは、“空白の1年”について180分におよぶ独占インタビューを行なった。

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 1年前、私は熱海駅で交際していた男性をカッターナイフで傷つける事件を起こしました。あの日、彼が「関わりたくない」「会いたくない」と頑なでしたので、「堕胎手術の同意書にサインをしてほしい」と連絡し、熱海に来てもらいました。

 本当はすでに手術後でした。嘘をついて申し訳なかったと思いますが、この世から消えた娘と、その子を失った私に「ごめん」と一言謝ってほしかったのです。でも、彼はまた、あの表情をして逃げました。

 以前、彼の自宅の近くで話し合いをした際に偶然、奥さんに声をかけられたんです。その時彼は、「面倒くさい」と露骨に嫌な顔をして逃げました。その時と全く同じ無責任な表情をした彼を、私は許せませんでした。その一瞬、自分の人生がどうなってもいいと思ったのです。私が覚えているのは、そこまでです。

 パトカーで連行された警察署で、取り調べを受ける時、私の意識は朦朧としていました。あの頃、私は彼が既婚者と分かり、「堕ろせ」と言われ続けたことで現実が辛くなり、睡眠薬を飲んでいました。

 事件前日に手術を終え、映画の舞台挨拶に立った夜も眠れず10錠ほど服用したせいで、あの日は夢と現実を行き来するような状態でした。今なら薬に頼らず、もっと冷静に対応できたのに……と思いますが、当時は追い詰められていて余裕がありませんでした。

◆今の私にできることは…

 事件から4か月後、拘置所での生活を経て不起訴処分になりました。それからまた3か月間の入院生活。やっと退院した後は美容院やエステに行ったり、毎日パジャマみたいな服だったのでワンピースを着たり、牛肉や生野菜を食べたり、それまで半年間できなかったことを満喫していました。

 SNSを再び始めたのが昨年12月です。私のことを覚えていてくださるみなさんに「元気だよ」と伝えたかったのと、すべてを失ったのでまたゼロから発信していこうと思ったからです。

 最初は世間の反応が怖かったのですが、「待っていたよ」「嬉しい」と温かい言葉をかけてくださる方が多くて……、本当にありがたかったです。もちろん嫌な書き込みもありましたが、昨年私が味わった苦しみに比べれば、「こんなことは大したことじゃない」と冷静でいられました。

 そして再びグラビアのお仕事をお声掛けいただいた時は心から嬉しかったです。グラビアは私が人生で見つけた一番やりたいことでした。ですが、これからという時に事件を起こし、世の中から消えてしまいました。志半ばでしたので、もし許されるのであれば、またがんばりたいとずっと思っていました。

 今回は伊豆で撮影させていただいたのですが、私の中で大きな変化がありました。以前は「いかにお腹を引っ込めるか」「皺がよらないポーズをしよう」そんなことばかり考えていたんです。ですが、今は44歳の素直な自分をさらけ出せるようになりました。

 老いていくのは当たり前ですし、皮膚のたるみも含めて今の私を見ていただきたい。そう思えたのは、事件でどん底を味わって強くなり、考え方がおおらかになったからだと思います。

 事件については今も後悔していますし、ご迷惑をかけたすべての方に申し訳ないと思っています。今の私にできることは、「今日もがんばっていけます」なんてひとりでも多くのみなさんに喜んでもらうことです。そのために美しくいたい。応援してくれるみなさんを喜ばせたいから「岩本和子」でいたい。私って、そういう女なんです。

*岩本和子グラビア復帰写真集『独白』(小学館刊、3200円+税)は6月22日発売予定。

取材・文■佐藤俊 撮影■藤本和典

※週刊ポスト2020年5月8・15日号