中国で行われていた高級官僚の登用試験である科挙に、悪い印象を持つ人が多いのではないか。出題範囲が古典に限られて筆記試験に偏っていたために、実務能力が伴わない高級官僚が多くなり中国の近代化が遅れたなどの意見があるからだ。しかし香港を代表するジャーナリストの一人で、亜洲週刊の編集長でもある邱立本氏は、長い歴史を見れば、弊害もあったものの科挙は卓越した制度であり、現在の中国で過熱化も指摘される大学入試