“W杯売却計画”は崩壊危機 FIFAに各国協会が「0-96」の異例反発! UEFAがボイコット支持で9月のU-20女子W杯は“破綻”か

インファンティーノ会長(右)が計画したW杯売却構想は早くもとん挫しかけている(C)Getty Images
国際サッカー連盟(FIFA)の構想は早くも崩れかけている。
小さくない波紋を呼んでいるのは、現地時間7月28日に明るみになったFIFAの一大計画だ。彼らは評価額が200億ドル(約3兆2763億円)規模となる新子会社「FIFAフォワード・エンタープライズ(FIFA Forward Enterprise)」を設立し、男女のワールドカップ(W杯)、クラブワールドカップといった主要国際大会を実質的に管理する一方で、株式の20〜30%を民間投資家へ売却。調達した42億ドル(約6880億円)の資金を加盟協会(211)に分配する意向であるという。まさにW杯を売却するかのようなアイデアなのだ。
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世界的な金融機関である「JPモルガン」がアドバイザーを務め、さらにドナルド・トランプ米大統領の義理の息子ジャレッド・クシュナー氏の弟であるジョシュア・クシュナー氏によって設立されたベンチャー企業『スライヴ・エターナル』の後押しを受けたFIFA。その後ろ盾を得たジャンニ・インファンティーノ会長が強行した決定は、世界的に小さくない波紋を呼び、サッカー界では反発が生まれた。
明るみとなった直後に反対の意を示していた欧州サッカー連盟(UEFA)は、現地時間7月30日に新たに出した声明内で計画が撤廃されない限り、加盟する全55の協会が男女のW杯を含む全てのFIFA主催大会をボイコットする意向であると公表。全会一致でインファンティーノ会長の“横暴”に反発した。
さらにインファンティーノ会長の後ろ盾となっている米サッカー協会も所属する北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)も全41協会の連名で反発。FIFAが最大4000万ドル(約60億円)の資金提供を約束した手法に対して、「提案を巡る適正な手続きの欠如、不自然なほど短いアイデアに対する返答期限の設定、FIFAの関連ガバナンス機関による検討や承認がされていないことに対し、深い懸念を表明する」と不満を露わにした。
これで加盟する211協会のうち96協会がFIFAに反対した。「これは自然なステップ」と語っていたインファンティーノ会長の目論見も瓦解した感が否めない。少なくとも周囲からの求心力の低下は避けられない情勢となった。
なお、直近でFIFAが主催する国際大会は、9月5日から27日までポーランドでU-20女子W杯が開催予定となっている。すでにボイコットの姿勢を示している欧州からはイングランド、フランス、イタリア、ポルトガル、スペインに加え、開催国のポーランドも出場予定となっているが、UEFAとの交渉が平行線を辿り、現状のまま計画が推し進められれば、大会そのものが破綻しかねない。
FIFAが起こした一大騒動は、いかなる形で収束するのか。その行方はスポーツ界全体の関心事となる。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]

