50代になって渋さを増した反町隆史

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 28年ぶりに連続ドラマとして復活した反町隆史(52)主演の「GTO」(フジテレビ・関西テレビ制作)。7月20日放送の初回視聴率は6・4%(ビデオリサーチ調べ・関東地区、世帯:以下同)と、直前に放送されたGACKT主演の月9「ブラックトリック〜裁きを操る弁護人〜」の初回6・2%をも上回った。スタッフは大喜びだろうが、心配もある。

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 民放プロデューサーは言う。

「『GTO』を制作しているカンテレ(関西テレビ)はフジと同じFNSグループですが、決して仲がいいわけではありません。むしろカンテレにとって月9は、不倶戴天の敵と言ってもいい。月9に勝ちたいあまりフルスロットルで入ってきたように思えました」

50代になって渋さを増した反町隆史

 冒頭、まず登場したのは、首都高を疾走する火の玉カラーのカワサキ・750RS(通称Z2[ゼッツー])だった。その脇を通り抜けたワゴンのタクシーがマンションの前に停まると、そこにはZ2が。こちらのカラーは黒だ。タクシーから降りたスーツ姿の女性が部屋にたどり着きドアを開けると、エプロン姿の反町がハンバーグを焼いている。

「『ただいま!』と笑顔を見せたのは、念願のCAになった松嶋菜々子(52)。いきなりのリアル夫婦共演でした。和やかに見える登場シーンでしたが、ここから松島の怒濤のツッコミで、反町が演じる鬼塚先生のこれまでと2人の関係がよくわかります」

 以下、およそ1分半、反町を追い込む松嶋の一人舞台を再現してみよう。

たじろぐ反町

松嶋:もしかして、また学校クビになった? こっちのご機嫌取ろうとハンバーグ作ってるんだったら、いい加減ちゃんとしてよね! いまだにムダにでかいバイク乗り回して、生徒の前で「グレートだぜ!」ってかっこつけてるくせに、行く学校、行く学校、みんなクビになって。あなたもう52だよ! 普通に教頭になってる歳なの、わかってる!? それとも何、あたしに収入あるから安心してる?

反町:いやぁ、ごめんごめん。そういうわけじゃあさ……。

松嶋:だからさあ、あたしが怒ってるみたいな構図になってるけど、違うからね。そっちが何回言っても人の話聞いてないだけだから。この前、学校をクビになったときも「俺は間違ったことはしていない」って言ってたけどさ。じゃあ聞くけども、そもそもあなたの言う“グレート・ティーチャー”って一体何なわけ? どんな教師のことを言うの?

反町:いや、それはあれだ……。

松嶋:あーもういい! とにかく一刻も早く新しい就職先見つけて、次の学校は絶対辞めないって約束して。もちろん“グレート・ティーチャー”とは何かという答えもちゃんと出して! それがダメなら……。

 と言って突き出したのが離婚届だった。

松嶋:本気ですから! なので、実家に帰らせてもらいますから! ついでに言うと、ハンバーグ、焦げてますから!

28年前とのコラボ

「ここでグランドタイトルです。28年前の映像を織り交ぜ、陽炎の中を歩く反町も健在。主題歌は彼が歌う『POISON』です」

 当時、この歌を赤ん坊に聴かせると泣き止むという都市伝説もあった。

「脚本は28年前と同じく、今や大御所となった遊川和彦。そして主演の反町は長年『相棒』(テレビ朝日)シリーズで4代目相棒を務め、松嶋も『家政婦のミタ』(日本テレビ)の最終回で視聴率40・0%の大金星を挙げた現役の人気者です。この2人に払うギャラだけでも心配になってくるほどです」

 ちなみに「家政婦のミタ」の脚本も遊川だった。

「そして、ようやく再就職できた鬼塚先生が教壇に立つのですが、教室にいたのは手元のタブレットばかりを見つめるデジタル高校生。空席の生徒について尋ねても、誰も知らないという有様です」

 不登校の生徒・健太に寄り添おうとする鬼塚だったが、教頭に出世した中丸(近藤芳正)に「今は学校に来るのが正しい時代じゃないって分かってるだろ!」と反対される。

「これも令和っぽかったですね。健太が不登校になった理由も、自分が新型コロナに感染し、それを母親に感染させてしまい亡くなったことを負い目に感じていた、という現代っぽい話題だったのも高視聴率に繋がった理由だと思います」

気がかりなのは映像と生徒たち

 もっとも、前シリーズの初回視聴率は26・6%、最終回には35・7%を叩き出し、全話平均で28・5%を記録した。

「28年前と比べるのは酷ですが、当時の視聴率の6分の1も取れていません。ですから、喜ぶのはまだ早い。確かにストーリーは令和にバージョンアップしていますが、“画撮り”は旧態依然、28年前のままなのです」

 どういうことだろうか。

「反町たちが会話している際、ずっとKS(膝から上)かFF(全身)のグループショットで、小気味よい今風のカットの切り替えが見られません。そうなると、間の抜けた舞台のコントを見せられている気分になり、視聴者は白けてしまうのです」

 そういうものか。

「しかも、生徒役は知らない若者ばかり。反町夫妻にお金をかけすぎたのか、まだ駆け出し前といった俳優が多い印象です。近年の学園モノの最高峰は『3年A組−今から皆さんは、人質です−』(日テレ)ですが、生徒役には永野芽郁、上白石萌歌、川栄李奈など“すでに主役級”だけでなく、後に朝ドラヒロインを務める今田美桜や福原遥もいるという目くるめくメンバーでした。昨年の『御上先生』(TBS)も、蒔田彩珠、吉柳咲良、高石あかり、さらに現在放送中の朝ドラヒロイン・上坂樹里もいました。それらと比べると『GTO』には顔と名前が一致する生徒が少ない。今のところ視聴欲をそそる生徒は見当たりません」

 前シリーズの「GTO」には、窪塚洋介、小栗旬、池内博之、藤木直人、玉木宏が生徒役で出演したが、彼らはまだブレイク前だった。今回の生徒役の中にも、これからブレイクする俳優がいるかもしれない。

「あとはまだ正体を見せていない同僚教師役の生見愛瑠と高橋メアリージュンに期待するしかありません。とはいえ、反町が大御所だけに、遠慮が出てしまうかもしれません」

「実家に帰らせてもらいます」と言って家を出て行った松嶋が今後も出演するのかも気がかりだ。また、今シリーズで反町が操るバイクは黒のZ2。冒頭に登場した火の玉カラーのZ2とはナンバーも異なり、塗り替えたわけでもないようだ。誰のZ2(ひょっとしてZ1?)なのかも気になるところ……。

「幸いなことに、初回の提供クレジットにはライオン、サントリー、キューピーなど一流企業が12社も並び、ほぼ完売と言っていいでしょう。このまま数字を下げずに最終回まで到達できればいいのですが……」

デイリー新潮編集部