兄が自殺、それでも信仰やめなかった母親 山上徹也被告の怒りの矛先は“母を変えた”旧統一教会、そして安倍元総理へ 事件後…母親が語った心境とは? 山上被告の半生・後編【ガチの門】
2022年に起きた安倍元総理銃撃事件。今年1月、無期懲役の判決が言い渡された山上徹也被告は母親が信仰する旧統一教会への恨みを理由に凶行に及びました。
【写真で見る】山上被告が銃撃事件を起こすまで 壮絶な半生を再現
「生きているべきではなかった」
事件に至るまでに山上被告がたどってきた壮絶な半生とは。全16回の公判を通して語られた内容や、母親への独自取材も交えて迫ります。
【前編記事を読む】
(MBSテレビ「ガチの門」2026年1月28日の放送内容を記事化しています)
教団幹部を襲撃するために自ら「銃」を作り始める
2015年に山上被告の兄が自殺をしてもなお、旧統一教会への信仰をやめなかった母親。教団に対して、強く、深く、怒りを覚えました。
母を変えてしまった旧統一教会に復讐するため、山上被告は韓鶴子総裁をはじめとする教団幹部への襲撃を決意。
(裁判官)「復讐心が母親に向くことはありませんでしたか?」
(山上被告)「実際に行うかどうかは別として、母親に向くこともありました。母親の行動は旧統一教会の教義に従ったものです、個人のものではなかった」
韓鶴子総裁ら教団幹部を確実に襲撃するため、山上被告は自らの手で銃を作り始めました。
事件後、家宅捜索のために山上被告の自宅に入った警察官は、裁判の中で「テロリストのアジトだと感じた」などと証言しています。
ただ、この時点で、ターゲットはあくまで教団の幹部でした。
標的を安倍元総理に変更…きっかけは“ビデオメッセージ”
2021年。ある動画が山上被告の目にとまります。
(安倍元総理)「朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子総裁をはじめ、皆様に敬意を表します」
安倍元総理が旧統一教会の関連団体に寄せたビデオメッセージでした。
(弁護士)「動画を見てどう思いましたか?」
(山上被告)「旧統一教会がどんどん社会に認められて、問題のない団体だと認識されると思いました」
(弁護士)「感情的に表現すると?」
(山上被告)「絶望感と危機感。被害を被った側からすると、非常に悔しい。受け入れられないなと」
安倍元総理と旧統一教会の繋がりについて2006年ごろから認識していたという山上被告ですが、堂々とメッセージを送る姿を目の当たりにし、安倍元総理を「日本でもっとも影響力のある旧統一教会のシンパ」だと、認識したといいます。
コロナ禍の影響で韓鶴子総裁ら韓国の教団幹部の来日が見込めない中、山上被告は標的を安倍元総理に変更します。
そして2022年7月8日。山上被告は安倍元総理を手製の銃で銃撃し、殺害したのです。
母親の事件後の心境 「申し訳ない」と語った一方で…
山上被告の母親は私たちの取材に、事件後の心境について。
(母)「申し訳ないと思っていますよ。私が母親じゃなかったら、ここまで追い詰めなかったのになと思いますよ」
自責の念を口にした、母親。ただ、その一方で、今も信仰は続けていて事件後に信仰心がより強くなった、とも。
(記者)「ずっと信仰してこられたにもかかわらず、事件が起きました。信仰が報われなかったとは思いませんでしたか?」
(母)「宗教自体がそうですけど、何か起こったことに対して、常に自分を振り返るというかね。なぜかっていうのは、自分に原因があるって見ていくので」
(2026年1月28日放送 MBSテレビ「今田・橋下とニュースショー ガチの門!!~ニッポン、このままで大丈夫なのかSP~」より)
