《独自》佐藤二朗の恩人・渡辺えり「橋本愛ちゃんがバッシングされるのは耐えられない」『あまちゃん』で共演の大女優が直撃に明かした“騒動への複雑な思い”「どちらの肩を持つとも言えない」
4月期に放送されたドラマ『夫婦別姓刑事』(フジテレビ系)でW主演だった佐藤二朗(57)と橋本愛(30)の間で浮上したトラブル。両事務所の言い分には食い違いがあり、フジテレビが7月7日にトラブルの経緯に関する声明を出すなど、騒動は長引いている。
【写真を見る】「愛ちゃんがバッシングされるのは耐えられない」本誌の取材に応じて2人への想いを語った渡辺えり。ドラマ『夫婦別姓刑事』での橋本愛と佐藤二朗の共演シーンなども
フジテレビは佐藤が出演予定だった別のドラマ企画の撮影を中断するなどの対応をとっているが、一方NHKは出演中の番組を通常通り放送するなど、各テレビ局の対応も割れている。実際に現場で演じる俳優たちは、今回の騒動をどうみているのか。
「私はその場にいたわけじゃないから、あれこれ言う立場じゃないですし、どちらの肩を持つとも言えません。ただ私は女性として、愛ちゃんがバッシングされるのは耐えられない」
フジテレビが2度目の声明を出した7日の夕刻、記者の取材に応じてこう話し始めたのは、演技歴50年超の大女優・渡辺えり(71)だ。佐藤には"恩人"と慕われ、橋本とも共演歴がある渡辺の口調は、2人を思う気持ちからか、次第に熱を帯びていった--。【前後編の前編】
仲裁は「最終的な合意に至らず」
騒動の経緯について、スポーツ紙芸能デスクが解説する。
「フジテレビが7日に出した説明によると、経緯は次のようなものでした。『夫婦別姓刑事』の撮影中、台本上明示されていなかった形で佐藤さんが橋本さんの顔に触れる場面があった。橋本さんサイドは撮影前、フジのプロデューサーに身体接触の制限が出る可能性があることを伝えていたが、佐藤さんのマネージャーの意向もあり、佐藤さん本人には伝えられていなかった。
後日、橋本さんの事務所からプロデューサーへ、そしてプロデューサーから佐藤さんへ身体接触について配慮を求める申し入れがあった。接触の制限については双方合意したものの、佐藤さんが直接橋本さんの楽屋に訪れ、『演技の相手役に対し身体的接触に関する一定の制約を設けるのであれば、俳優の仕事を続けるべきではない』などと伝えた。この佐藤さんの言動や経緯について、フジは外部弁護士の見解のもと『ハラスメントである』という見解を示したのです。
一方、フジは両者の仲裁をしようとしており、協議の過程では佐藤さんサイドから橋本さんサイドに対して、謝罪の申し入れがあったとも言及。しかし最終的な合意に至らないなかで、『週刊文春』の記事で経緯が公になった、と説明しています」
報道以降、佐藤はSNSで「さすがにもうこれ以上は我慢できません」「数々の『ほんとうのこと』が、明らかになる日が来ることを、切に祈ります」などと言及し、不満を露わにしている。一方、SNSでは佐藤、橋本両者への心ない誹謗中傷やバッシングが飛び交っている状況だ。
佐藤の"恩人"であり、橋本とも共演した過去
ドラマの撮影中に起きたトラブル。2人を知る俳優仲間は、この騒動をどうみているのか。冒頭のように、本誌の取材に応じて2人への想いを語ったのが、渡辺えりだ。渡辺と佐藤の関係について、芸能関係者が語る。
「渡辺さんは18歳の頃に上京して以降、演劇一筋の大女優です。23歳の頃に現在の『劇団3○○(さんじゅうまる)』を立ち上げ主宰でいつづけていますが、この劇団の養成所にかつて、当時20代だった佐藤さんが所属していた。佐藤さんは卒業公演で主役に抜擢されるも、本番直前に"ドタキャン"してしまうという騒動を起こしたが、渡辺さんは『一生この話で笑えるね』と笑い話にしたことを佐藤さん本人がテレビ番組で明かしています。
佐藤さんは渡辺さんを『一生頭が上がらない恩人』とし、これまでにも映画で共演するなど、役者の大先輩として尊敬する相手なのです」
一方の橋本とも、渡辺は接点がある。2013年放送のNHK連続テレビ小説『あまちゃん』で、橋本は主人公の親友役を、渡辺は現役の海女役を務め、共演しているのだ。
「渡辺さんは橋本さんの印象について、当時出演したラジオで『暗い役もやるけど、プライベートではニコニコの明るいかわいい少女』などと語っていました。共演後もメールでやり取りがあったといい、面倒見のいい渡辺さんを橋本さんも慕っていたのでしょう」(同前)
「佐藤二朗は、自分も何度も傷ついたこともある」
渡辺の言葉は、これ以上騒動が大きくなることを心配しつつ、2人への思いが溢れていた。
──騒動について、2人を知る渡辺さんはどう感じていますか。
「その場にいたわけじゃないから、あれこれ言う立場じゃないですけど、橋本愛ちゃんもすごくお芝居の好きなとっても純粋な方で、素敵なハートの持ち主です。佐藤二朗も芝居が大好きな人間で、純粋に芝居をとことん追求する人だと思います。だから2人が思っていることを直接聞かないと、あれこれ言うことはできませんし、どちらの肩を持つとも言えません。
ただ佐藤二朗は繊細な人間で、自分も何度も傷ついたこともあるから、人を傷つけるような人間ではないと私は信じたいです。橋本さんも演劇が好きで、いろんな役を演じてきた方ですから、そう簡単に相手のことをあれこれ言う人ではないと思っています。だから2人の間で、何かすれ違いがあったのかなと思っています」
──なぜここまでこじれてしまったと思いますか。
「2人とも忙しすぎたということもあるのかもしれません。普通は夫婦役ならリハーサルなどで会話を重ねて、夫婦役を演じるうえでのコミュニケーションをとるはず。忙しすぎて、そういう時間をとれなかったのが一番の原因なんじゃないかと思っています。
それでも、きっちり夫婦役を演じたわけですから、現場にいなかった者が憶測で語ってはいけない。佐藤二朗とご飯でも食べる機会があったら、話を聞こうと思いますし、愛ちゃんともドラマで一緒になったら同じく話を聞こうと思います。
役者は繊細な人が多いので、役になりきる際には、過敏になることもありますし、それをパワハラとかセクハラに結びつけて大騒ぎするのも、どうかと思います。(記者に向かって)実際、どう思いますか?」
--役者を長年続けてきた渡辺さんにしかわからない感覚もあると思いますし、時代も変わりつつある。
「女性はどうしても受け身にならざるを得ない。男性はドライに考えているかもしれませんが、女性の立場で弁護してくれる人が少ない。女性も現場で何か疑問があるなら、それを言っていい時代になったと思います。何かトラウマがあるなら役者をやってはいけない、それは絶対に違うと思います。もちろん、佐藤二朗も単にそういう意味で言った訳じゃないでしょうけどね」
渡辺の言葉は次第に熱を帯びていく。芝居の世界を50年以上生き抜いてきた渡辺は、「今まで(業界に)女性側に立つ人がいなかった」などとし、橋本のことを心配するのだった--後編記事では、渡辺も苦悩したという過去のドラマ撮影や、その際の番組スタッフとのやり取りなどについて詳報している。
(後編につづく)
