【漫画】有給休暇の取得率が過去最高の66.9%に 「休み」が増えるのはうれしいはずが…意外とそうでもない人も?
2019年4月の法改正により有給休暇が「年5日の取得義務化」され、取得率は上昇傾向にあります。「お休み」が増えるのはうれしいこと…ばかりではないようです。会社の有休制度変更に伴って「ちょっと微妙」というご意見を伺ってきました。
【漫画】有給休暇の取得義務化が「うれしくない」人もいる…?(全編を読む)
有給消化をめちゃくちゃ推奨されすぎる
Aさん(関東在住、30代、会社員)は都内のIT会社にお勤めです。採用力UPのため、会社は法改正のタイミングで「年間休日126日以上」「時間有休も可能」と福利厚生を充実させていて、そのことについてはAさんも前向きに感じてきたそうです。
そんなAさんですが、最近「あまり大っぴらには言いにくいけれど、実は有休消化は自分が使いたい時だけ使わせてもらうだけでいい。別に取っていないからといって無理に取れとは言わないでほしい」と思うようになったそうです。
数年前からAさんの会社では新卒の採用力を向上するために、有休の取得率を上げようという目標が設定され、年5日の取得義務の範囲を超えて取得率をチェックされるようになりました。
「ウチの会社は普通に土日祝日休みですし、有休で休みが増える分仕事が少なくなるわけではないので、1日休んだらその分出勤日の業務は増えるんですよね。つまり残業です。残業削減目標もちゃんと別にあるんですよ?毎年海外旅行に行きたいなんて正直思わないですし、誕生日も『誕生日休暇』という名目で、強制有休取得になるんです。僕一人暮らしで家族や彼女がいるわけでもないので、むしろ会社にいって仕事して、僕今日は誕生日なんですよとか言ってじゃあ今日は飲みに行こうか!ってしてもらっていた時の方がうれしかったです……」
確かに、休日は増えれば増えるほど良い、というものでもないかもしれませんね。
昔は2年を超えて余った有給は買い取りしてくれたのに
Bさん(関東在住、40代、会社員)の会社では、数年前までは有給休暇を申請するのは体調不良や子どもの入学式といった明確な理由があるケースがほとんどで、特に取得する機会のなかった人はそのまま使わないでおく人が圧倒的多数でした。
というのも、Bさんの会社では2年を超えて余っている有給休暇が消滅してしまうタイミングで、消滅してしまう残日数分の有給休暇を会社が買い取り、賞与として上乗せしてくれる制度があったからです。
「元気で過ごせたボーナスみたいで、私はその方がうれしかったんですけど…。法律が変わって年に5日以上、前もって計画的に有休を取得しなければならなくなったタイミングで、残日数の買取制度がなくなっちゃったんです。積極的に有休取得推奨になりました。額はそんなに大きいわけじゃなかったですけど、正直、買取りのままがよかったです!」
たしかに、有給休暇の取得と残に数分の買い取り、どちらがうれしいかは意見が分かれそうですね!
年次有給休暇取得率は66.9%で過去最高
厚生労働書の「令和7年就労条件総合調査の概況」によると、2024年の1年間に企業が付与した年次有給休暇日数労働者1人あたりの平均は18.1日、労働者が取得した日数は12.1日と過去最高になっています。取得率は66.9%です。法改正の前年の取得率は51.1%であったため、有給休暇取得率は大きく伸びていると言えます。
労働者の健康と労働環境を守る労働時間制度の仕組みがこれからどのように年次有給休暇取得率を変化させていくか、注目です。
【参考】
▽厚生労働省|令和7(2025)年就労条件総合調査
◆沼田 絵美(ぬまた・えみ)人材業界や大学キャリアセンター相談業務などに20年以上携わる国家資格キャリアコンサルタント。

