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 ◇交流戦 阪神1─0楽天(2026年6月6日 甲子園)

 阪神・森下翔太外野手(25)が6日の楽天戦(甲子園)で、球審への暴言でプロ初の退場処分を受けた。前日5日の死球で「右手首打撲」と診断され、臨んだ一戦。5回に空振り三振に倒れた後、ストライク判定への不満から悪態をついた。チームは立石正広内野手(22)の決勝打で5月26日以来となるセ・リーグ単独首位に浮上したものの、後味の悪い結果になった。

 勝利の六甲おろしを背に、森下は静かに球場を引き揚げた。初の退場処分を受け「特に話すことはありません」とだけ残した。

 5回2死。結果的に決勝打になる適時打を放った立石を一塁に置き、打席を迎えた。初球と3球目の際どいストライク判定に、露骨に不満の色を浮かべる。4球目に空振り三振。真鍋球審に近づき言葉をかけた。ファウルゾーンを引き揚げる間も口が動いた。そして、暴言で退場が告げられた。球場がどよめいた。危険球以外での球団の退場者は、20年10月24日巨人戦のサンズ(審判員への侮辱行為)以来になった。

 真鍋球審は、歩きながらのやりとりと、森下がベンチに入った後に不適切な発言があったと説明した。「一度、警告した。それ以上言うなと。それでも続けたので」。具体的な内容は「彼が言った言葉なので」と伏せた。

 この楽天3連戦は、球場で働く全ての人が主役というテーマ「スタジアム・ヒーローズ・デー」として開催されている。球宴ファン投票で両リーグ最多27万票を集める森下は、主役を演じる立場でありながら、この日は、喜怒哀楽をストレートに出す個性が悪い方向に出てしまう。少年少女が多く詰めかけた今季最多4万2645人の前で、感情のコントロールを失い、アスリートとしての手本になれなかった。接戦の終盤に試合を外れ、主力の責任感も欠いた。

 藤川監督は球団内で本人への対応をしっかりするとした上で、「あまりそういうことがないように努めなければ」と語った。同時に、まだ入団4年目、25歳の心情も察し、「僕たちも現役時代にそういうふうになるときはあった。こちらがバックアップしたい」とケアの必要性を口にした。

 一方、キャプテンの坂本は、スポーツマンシップの観点から事態を重く受け止めた。

 「もともと感情的な選手。それが持ち味で、いい部分をなくしてほしくないけど、審判がいて野球は成立する。リスペクトが必要。感情をこらえ、プレーでいい方向に向けられるように、みんなでやらないといけない」

 森下は日本代表でも活躍し、既に誰もが認める虎のスターだ。この日の振る舞いは、一球団の枠を超えて日本球界の顔になるための「伸びしろ」そのものである。(倉世古 洋平)

 ○…森下(神)が6日、交流戦の楽天2回戦(甲子園)で球審への暴言により、退場処分を受けた。5回の打席で空振り三振に倒れた後、真鍋球審の判定を不服として暴言を吐く行為があった。森下の退場はプロ初。阪神選手の退場は25年9月7日広島戦の才木(危険球)以来。危険プレー以外の理由では、20年10月24日巨人戦のサンズ(審判員への侮辱行為)以来6年ぶりで、日本選手では10年7月17日ヤクルト戦の平野恵一(審判員への侮辱行為)以来16年ぶり。