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オランダのイベント運営会社が新オーナーに

44年の歴史を持つ英国のスポーツカーおよびキットカーメーカー『ウェストフィールド(Westfield)』は、自主清算を経てドライビング・ファン社に売却された。

【画像】ロータス愛好家が立ち上げたスポーツカーメーカー【ウェストフィールド・スポーツ250を詳しく見る】 全32枚

ドライビング・ファンは欧州最大級のドライビングイベント運営会社で、今後はウェストフィールドの既存モデルの生産を継続するとともに、「活発な愛好家層」向けに新型車の開発を計画している。


ウェストフィールド

1982年の設立以来、ウェストフィールドは約1万6000台を販売したと推定される。

新オーナーとなったオランダ生まれのピーター・トゥニッセン氏は、大学に進学する代わりに、20年前にドライビング・ファンを立ち上げた。現在、同社は年間100回以上のサーキット走行会を主催し、ニュルブルクリンクに2つのホテルを所有している。本社はオランダ・アムステルダムから東へ約3時間、ドイツ国境を越えたニーダーザクセン州にある自社所有のサーキット、サーキット・メッペンに置かれている。

サーキット・メッペンは旧発電所の敷地内に位置し、ドライビング・ファンはすでに約930平方メートルの工場を構えている。トゥニッセン氏は、この工場がウェストフィールドの車両およびスペアパーツの生産に最適だと考えている。

トップはウェストフィールド愛好家

ウェストフィールドは2022年初頭に経営破綻し、実業家ナイジェル・トリルク氏の手によって救済され、新会社ウェストフィールド・チェシルへと生まれ変わった。ただし、今回ドライビング・ファンが買収したのはウェストフィールド部門のみである。ポルシェ356のレプリカ生産で知られるチェシル(Chesil)部門は未売却のままだが、現在、別の買い手との「協議」が進められているという。

ナイジェル・トリルク氏は、以前からドライビング・ファンとトゥニッセン氏をよく知っており、彼を「素晴らしいビジョンを持つ非常に前向きな人物」と評した。


ウェストフィールドFW300

トゥニッセン氏は、ウェストフィールドの買収が「決して単なるビジネス上の決定ではない」と強調した。長年、同氏はウェストフィールド車の性能と手頃な価格設定に惹かれており、オランダで人気を博しているレースシリーズ「ウェストフィールド・カップ」への参戦を決めたほどだ。

現在、ドライビング・ファンでは主催イベントでウェストフィールド車を提供しているほか、本格的なレーシングカーも運用している。トゥニッセン氏の推定によると、オランダ国内だけでもレース参加資格を持つ車両は約60台あり、さらにウェストフィールド・クラブには300台のロードカーが所属しているという。

スペアパーツ供給と新型車開発に注力

トゥニッセン氏はすでにウェストフィールドに精通した英国企業2社と交渉中で、まもなくそのうちの1社を英国拠点として選定する予定だ。

目標は、入手困難になっているスペアパーツをできるだけ迅速に供給できるようにすること、そして高騰しつつあるコストを抑えることだ。将来的には、新しい生産施設を稼働させ、顧客からの要望に合わせたレーシングカーを開発する意向だ。


ウェストフィールド・スポーツ250

これまでウェストフィールド自身もそうした点を認識していたが、完成度の高いモデルを市場投入することは叶わなかった。新オーナーのドライビング・ファンは、シャシーとエンジンの開発に充てられた「数百万ポンド」もの投資の成果をある程度活用できる見込みだ。

トゥニッセン氏は8月21日から23日にかけて、サーキット・メッペンにてウェストフィールドのオーナーズミーティングを開催し、自身の意欲と展望を示す予定だ。「来場者に良いものを見せられるよう」全力で準備に取り組むと述べている。

詳細はまもなく新ウェブサイトを通じて公開される予定だ。

ウェストフィールドの歴史

ウェストフィールドは1982年、エンジニアでありレーサー、そしてロータス愛好家でもあるクリス・スミス氏によって設立された。彼は、バーミンガムの西に位置するダドリーの自宅にちなんで、新会社をウェストフィールドと名付けた。

彼は当初、ロータス・セブンとロータスXIをベースにファイバーグラス製ボディを採用し、部分的に改良したモデルの生産を開始したが、数年後にはケータハムとの法的トラブルに巻き込まれた。ケータハムのオーナーであるグラハム・ニアーン氏は、ロータスの創設者コリン・チャップマン氏から直接セブンの権利を購入していたのだ。


ウェストフィールドはこれまでにも何度か経営難と売却を経験している。

和解のためにウェストフィールド・セブンのデザインが変更され、ウェストフィールドSEとなった。これは同社で最も成功したモデルであり、つい最近まで生産が続けられていた。

2007年、スミス氏はウェストフィールドの事業をルーカス・エアロスペースの元取締役フランク・ターナー氏に売却した。ターナー氏は息子のジュリアン氏と共に、自動車生産を継続しつつ、エンジニアリング事業も展開した。

ターナー親子の下、ウェストフィールドはヒースロー空港で有名な自動運転旅客ポッドを生産し、その後チェシルを買収したが、2022年に経営難に陥った。

3代目となる英国人オーナーによる経営は、主要投資家の突然の撤退によりわずか4年で終了し、今月ピーター・トゥニッセン氏のドライビング・ファンへと引き継だれた。