FRB議長に就任したウォーシュ氏(左)とトランプ大統領(22日、ワシントンで)=ロイター

写真拡大

 【ワシントン=坂本幸信】米連邦準備制度理事会(FRB)の新議長に22日、ケビン・ウォーシュ氏(56)が就任した。

 米イランの戦闘終結が見通せず原油高が続く中、インフレ(物価上昇)抑制に向けた手腕が問われる。トランプ大統領は同日の宣誓式で利下げ要求をひとまず「封印」したが、FRBの独立性を維持しながら政策運営を行えるかも焦点となる。

 約40年ぶりにホワイトハウスで行われた宣誓式で、ウォーシュ氏は「独立性と決意を持って目標を追求すれば、インフレ率は低下し米国はより繁栄する」と表明した。FRBは物価の安定と雇用の最大化を使命に掲げる。具体的な金融政策には言及しなかった。

 一方、トランプ氏は「完全な独立性を保ってほしい。私を見ずに、素晴らしい仕事をしてほしい」と述べ、新体制の運営を尊重する姿勢をみせた。

 ウォーシュ氏の議長任期は4年で、理事としての任期は2040年1月まで。ウォーシュ氏は06〜11年にも理事を務めた。

 金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)は、パウエル前議長の下で最後の開催となった4月会合で、政策金利の維持を3会合連続で決めた。イラン情勢が混迷する中、原油高による景気減速とインフレ進行の双方が懸念され、FRBは身動きが取りにくい状況に陥っている。

 ウォーシュ氏は「過去の成功と失敗から学び、改革志向のFRBを率いる」と強調した。議長として初めて臨むFOMCは6月17〜18日に予定される。