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「いま、 DEI の話題を誰もが発言しようとしない」:トランプ大統領…
「いま、 DEI の話題を誰もが発言しようとしない」:トランプ大統領によって変わった、DEI関連に対するコミュニケーション専門家の告白
「いま、 DEI の話題を誰もが発言しようとしない」:トランプ大統領によって変わった、DEI関連に対するコミュニケーション専門家の告白
記事のポイントトランプ大統領の大統領令により、DEI予算削減や方針転換が広がっている。専門家や関係者は、解雇の恐れからDEIについて発言を避けている。専門家は箝口令に苦しみつつも、声を拾い続ける必要性を感じている。
トランプ米大統領が多様性・公平性・包摂性(DEI)政策を標的とした大統領令に署名してから1カ月が経ち、DEIに対する攻撃は苛烈さを増した。それについて、専門家は一様にその波及効果を実感している。多文化マーケティングエージェンシーは多様性予算の削減 に備えている。また、黒人オーナーのブランドは小売企業のDEI方針の転換により狙い撃ちされている。さらに多様性を掲げてきたメディアは、広告費コミットメントが守られるかどうかを疑問視しているところだ。本記事でインタビューしたコミュニケーション専門家は、過去にDEIについてのインタビューに同意したクライアントや情報提供者が、突如としてこの話題に口をつぐんでしまったと話す。「これほど速く、これほど多くの人から拒絶されたのは初めてだ。今までこのようなことは一度もなかった」と、独立系コミュニケーションエージェンシーのある幹部社員は匿名を条件に語った。「普段なら、このような話題について話してくれる人を見つけることは難しくない。だが今はそこらじゅうに箝口令が敷かれている」。匿名を条件に率直に語ってもらう「告白」シリーズ。今回は、現在のDEIへの攻撃と、それがコミュニケーション専門家に何を意味するかについて、この幹部社員に話を聞いた。分量と読みやすさを考慮し、インタビューには適宜編集を加えている。◆ ◆ ◆
――今現在、DEIの話題に箝口令が敷かれているように感じるとのことだが、なぜそう思うのか? 2日間に2件の取材の機会が舞い込んだ。普段なら、リストから選んだクライアントか、こうした話題に強い知り合いのクールな黒人女性に頼めば、公開前提あるいはオフレコで話してくれる。最低でもひとりは誰かを捕まえられるのだが、今回は範囲を広げて探すことになった。そこで私は、DEIに関して素晴らしい見識をもっている人々に広く声をかけた。スタジオ、ストリーミングプラットフォーム、テレビネットワーク、フィクションやノンフィクションの制作会社……だが何も得られなかった。人々は話したがっていた。それは間違いないのだが、彼らはみな「内輪で声をかけて反応を見てみるよ」と言ったきり、音沙汰なしといった具合だったのだ。――あなたにはコミュニケーションの専門家として何十年かのキャリアがあり、数々の危機的状況を乗り越えてきた。今回は何が違うと感じるか? 誰もが意見を言いたがっている。全部ぶちまけようとした人も何人かいたが、結局そうはしなかった。彼らの言い分はこうだ。「内部からこの抵抗を続けなければならない。私はこのような話をするためにここにいるはずで、それができないなら仕事をしていないのと同じだが、(この役職が直近の将来にどうなるにせよ)内部で何が起こっているかを話したら、私は解雇され、本当に何もできなくなってしまう」。危機的状況は常に生じており、そういう時にはふつう、誰か(─ブランドやスタジオ、ネットワークやプラットフォーム)が、ただ対応を練るのに慎重になっているだけだとわかる。内部の意見が統一されていない時もあるだろうが、いずれどこかの時点で決断を下す。情報提供者にメディア向けインタビューを依頼するために私がテキストメッセージを送り電話をかけたかぎり、今回は依頼相手が怯えていると感じた。こんなふうに怯えを感じたのは初めてだ。――トランプ大統領がDEIを標的にした大統領令に署名してから1カ月が経った。クライアントがこの話題について話すかどうかの前例を定めたのは、この大統領令だと思うか? 今後のトレンドになると思う。2020年にトレンドになったのと同じだ。皆がそうしているからと、誰もがDEIに参入した。そして今回は誰もが撤退している。皆がそうしているからだ。人々は何も言おうとしない。穏健な発言さえない。トランプ大統領を恐れているのか、発言を人種差別的と受け取られかねないからなのかは、何とも言えない。両方なのかもしれない。――コミュニケーションの専門家として、この状況にどう対処するのか? メディアからの問い合わせや「箝口令」にどう対応しているか? 私自身も両手を縛られているような気分だ。彼らには専門性があり、今何が起こっているかについて的確に考察できるのだが。ビジネスパートナーと私は抵抗を続け、人々の声を拾い続けたい。それにはプラットフォームが必要だと感じる。[原文:‘Gag orders all around’: Confessions of a comms professional on DEI backlash]Kimeko McCoy(翻訳:的場知之/ガリレオ、編集:島田涼平)