世界初の「新型移動交番」登場! 「速度違反」や「駐車違反」を“自動”で取締? 新型「SPS−AMV」がスゴすぎる

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もはや“移動要塞”自動取り締り検討の移動交番「SPS−AMV」とは

 2023年2月20日、三笠製作所は、ドバイ警察とともに共同開発を進めている世界初の移動式交番である新型「SPS−AMV(Smart Police Station-Autonomous Mobile Vehicle)」の2号機の納車が完了したと発表しました。

三笠製作所がドバイ警察に納入した新型「SPS−AMV」

 愛知県犬山市に本拠を置く三笠製作所は、今回納車した世界初の“移動交番”の開発をはじめ、人が乗って操縦できる巨大ロボットMegaBots(メガボッツ)や自動運転ロボットHAKOBOTの開発などを行なう企業。

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 そんな三笠製作所が、ドバイ警察に納車したのが、移動交番新型「SPS−AMV」です。

 SPS−AMVは、移動遠隔自動運転の無人交番で、警察行政サービス端末(SPS)を搭載した車両。2017年からドバイ警察と同社の間で開発がすすめられており、翌2018年のGITEX Technology Week2018で1号機となるコンセプトモデルを発表すると、同コンセプトモデルをドバイ警察に納入しています。

 SPS−AMVでは、スマートフォンで同機を希望の場所まで呼び出すことが可能。同車は都市間を移動しながら、移動先の住民に各種支払いサービスや住民票の出力、遺失物の紛失・盗難届等、約30の行政サービスを提供することが可能なほか、ドバイ警察本部と通信し、犯罪や交通違反を検知・通報する前後方 360度カメラシステム機能も搭載する予定です。

 このシステムにより、「速度違反や駐車違反を自動検出して通報すること」「ドバイ警察本部でSPS-AMV前後方360度ライブストリーミング映像のVR視聴すること」の2点を可能にし、ドバイ警察のパトロール業務の負担軽減につなげていく計画です。

 ほかにも「不審者・不審車両の検出」「火災判定」「交通量調査」「道路状況の監視」「砂塵嵐・砂嵐予測監視システム」といった機能拡充が検討されています。

 今回納車された2号機となる新型SPS−AMVには、1号機の機能に加え、RDS社製のパーソナルモビリティーWF01や電動バイク、それにHAKOBOT社の小型自動運転車両などを搭載します。

 またそのエクステリアは、軍艦のようなグレーに塗られ、黒いウィンドウが備わり、“移動交番”というよりも“移動要塞”といったような印象です。

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 アラブ首長国連邦 ドバイ首長国は西側と東側のほぼ中央に位置しており、その立地からさまざまな国からやって来た人々が生活しています。そんな環境下では、運転マナーもさまざまで、ドバイ首長国内では日々小規模な自動車事故が発生しているといいます。