大学院教育改革を先導する「卓越大学院」、4倍弱の競争率で選ばれた大学は?
当初は1件あたり5億5000万円のプログラムを10件採択するとしていたが、4倍弱の競争率を経て15件の採択となった。文科省の19年度予算概算要求では19年度新規採択15件分を計上している。
採択案件の領域は生命・医療系、エレクトロニクスや材料の工学系でほぼ二分されている。さらに情報など社会のイノベーション創出に必要な分野融合を盛り込んでいる点が共通する。
文科省が進める科学技術や産学連携の既存の拠点形成事業と連動したケースも目を引く。名大の化学・生命科学融合は基礎研究の国際競争力強化に向けた「世界トップレベル研究拠点プログラム」(WPI)、東北大の人工知能(AI)・エレクトロニクスのプログラムは組織対組織の大学産学連携コンソーシアム事業「産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラム」(OPERA)に連動する。拠点に集まる国内外の大学や研究機関、企業など多機関の関係者が博士教育に関わる仕組みだ。
また国の支援終了後を見据え、資金面を支える企業や大学独自の資金の投入計画といった継続性も審査のポイントとなった。学内外から資金を集めるため「プログラムの進行状況などの説明責任が格段に高くなる」(文科省・高等教育局)。大学院教育の閉鎖的なイメージが大きく変わろうとしている。
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(文=山本佳世子)
