2025年に放出した政府備蓄米、民間在庫増で買い戻しへ…下落傾向続くコメ価格に影響の可能性
農林水産省は、2025年に放出した政府備蓄米の買い戻しを行う方針を明らかにした。
実施時期や数量については8月下旬にも、26年産米の作柄などを見極めて判断する。買い戻しは下落傾向が続くコメの価格に影響する可能性があり、農水省は需給状況も見極めて最終決定する。
買い戻しの方針は、農水省が28日に開いた食料・農業・農村政策審議会(農相の諮問機関)の食糧部会で示した。例年8月下旬には、その年の新米の作柄が分かることから、鈴木農相は28日の閣議後の記者会見で、「(作柄の)状況を踏まえて、どの程度買い戻しをするか判断したい」と述べた。
コメの価格上昇を受け、政府は25年、入札や随意契約で備蓄米を約59万トン放出した。凶作や災害などに備えるため、備蓄米は100万トン程度が適正な在庫水準とされているが、昨年の放出により、現在は約30万トンまで減っている。
28日の食糧部会で、農水省はコメの生産量や需要量の見通しなども示した。
今年6月末時点の民間在庫量は243万トンとなり、適正水準とされる180万〜200万トンを大きく上回った。調査を開始した04年以降で最大となる。27年6月末時点は263万〜281万トンを見込んでおり、在庫量はさらに膨らむ可能性がある。
民間在庫量の増加は、25年産の生産量が増えたことや、米価が過去に比べて高値で推移した中で需要が減少したことなどが要因とみられる。
このほか、26年産米の作付け意向(6月末時点)は、主食用米の作付面積が136・0万ヘクタールとなって4月末時点から0・3万ヘクタール減少した。直近の平均反収(10アールあたり538キロ・グラム)でみると生産量は732万トンとなり、最大711万トンを見込む需要量を上回ることになる。

