平木理化容疑者(時事通信より)

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 日本のテニス史に名を刻んだ"元世界女王"が逮捕され衝撃が広がっている。高知県警は7月22日、「ロマンス詐欺」に関与し、現金をだまし取ったとして、元女子テニス選手で会社員の平木理化容疑者(54)を逮捕した。スポーツ紙記者が経歴を振り返る。

【写真を見る】平木容疑者が住んでいた大きな白い家。若かりし全仏オープン・混合ダブルス優勝時も平木容疑者など

「平木容疑者は現役時代、インド人選手と組み、日本人を含むペアとして63年ぶりとなる四大大会の一つ、全仏オープンで混合ダブルス優勝の快挙を達成しました。さらに、大手企業の社員として、働きながら世界ツアーを回る『兼業プロ』の先駆けとしても有名な存在でした。

 また、出身地である千葉県白井市の『しろいふるさと大使』を2018年から6年間にわたって務め、市内で子ども向けのテニス教室を開くなど、地域貢献にも熱心な姿を見せていました」

 そんな輝かしい経歴を持つ彼女にかかっているのがロマンス詐欺に関与した容疑だ。捜査関係者がその手口を明かす。

「平木容疑者は2022年の2〜5月、氏名不詳者と共謀のうえ、鹿児島市の当時50代の女性から現金をだまし取った疑いが持たれています。手口は典型的なロマンス詐欺で、まず氏名不詳者が男性名義のFacebookアカウントから被害者に友達申請をし、その翌日にLINEへ移行。トータルで数十回にわたりメッセージをやり取りしていました。

 氏名不詳者は『整形外科医としてフランスのパリの病院で勤務している』『死別した妻の補償金をすべて受け取る為に、あなたを受取人にしたい』などと語り、最終的に『荷物が税関で止まっている。受け取るための証明書代30万円が必要だ』と持ちかけ、平木容疑者名義の口座へ30万円を振り込ませたのです。

 被害女性が振り込んだ30万円のうち、約27万円は平木容疑者の暗号資産口座へ移され、残りの2万円は平木容疑者らしき人物が千葉県内のATMで引き出している様子が防犯カメラに映っていました。暗号資産への資金移動や、男性を名乗るアカウントでのやり取り状況から、共犯者がいるとみて捜査を進めている状況です」

 7月22日に千葉県白井市の自宅敷地内の駐車場で逮捕された平木容疑者。逮捕時には「身に覚えがない」と容疑を否認しており、現在は高知市内の警察署にて留置・取調べが続いている。

「お金持ちのイメージだった」近隣住民の証言

 大手企業に勤め、順風満帆に見えた彼女の日常に何が起きていたのか。取材班が平木容疑者の地元周辺を取材すると、近隣住民から意外な実像が浮かび上がってきた。

「確か10年くらい前、平木さんの表札の横に違う苗字がついて、恰幅のよい男性が出入りするようになりました。どうやら結婚されたようですが、結婚から2、3年で離婚されたようで、その後はまた一人で住んでいました。

 平木さんは、一昨年くらいに引っ越し業者を呼んで出て行ったきりです。引っ越しの挨拶は特になく、家は売りに出していたようですが、なかなか買い手がつかなかったみたいですね」(近隣住民)

 主を失った自宅は、その後トラブルの火種にもなっていたという。

「去年の夏、平木さんの自宅から木の枝や草が私道の半分くらいまで伸びてしまって、車が通れず、ゴミ収集車や住民からクレームが出たんです。市役所の方は『買い手がいるから連絡している』と言っていましたが、結局連絡が取れなかったのか、市の負担で大きなトラックが来て草木を処分していました。白井市の観光大使にもなった方なのに、税金で処分するなんて……と話題になりました」(同前)

 かつては白いスポーツカーに乗っている姿も目撃されていた平木容疑者。「大企業に勤めていて、お金持ちというイメージだったので、詐欺に加担したなんて本当に驚きです」と住民は口を揃える。

 ここで"ゲームセット"となってしまうのか。捜査の進展が待たれる。