JRT四国放送

写真拡大 (全76枚)

不要となった服を捨てるのではなく、必要とする人へ。

那賀高校のエシカルクラブが取り組む、独自の衣類リサイクル活動「服活」。

発足から10年。

これまでに譲渡してきた服は、なんと3万着にのぼります。

自分たちにできることから始めようと奮闘する高校生に密着しました。

(那賀高校エシカルクラブ・伊丹亜希 顧問)
「生徒から、成長に合わせて着れなくなった綺麗な服がたくさんあるが、どのように活用したらいいかと相談があって」
「それをきっかけに、この活動を始めました」

袋一杯に詰め込まれた、不要となった服。

(那賀高校エシカルクラブ・伊丹亜希 顧問)
「生徒は回収した服を分別して、シミ・汚れ・毛玉・色あせがないかを選別して、きれいな服だけ全て無料譲渡になる」
「小さい子ども服から、年配の方の服まで」

那賀高校エシカルクラブは2017年に創部され、2026年、10年目を迎えます。

現在は22人の部員が活動していて、着なくなった服は毎月・第一水曜日に阿南市役所に回収ボックスを設置したり、地域の人が学校に持ってきたりして回収しています。

(部員)
「先生、これイニシャルと名前みたいなんが入っとう」

(那賀高校エシカルクラブ・伊丹亜希 顧問)
「いけるいける、持って行っていいよ、大丈夫です」

(那賀高校エシカルクラブ部員)
「ネコの毛みたい」

(カメラマン)
「毛?」

(那賀高校エシカルクラブ部員)
「ネコの毛というか、毛がいっぱいなんで」

(カメラマン)
「どうする?」

(那賀高校エシカルクラブ部員)
「コロコロしてきれいにして譲渡できるようにします」

回収した服は、生徒らが汚れがないか、破れていないかを確認し、きれいにしてから譲渡します。

(カメラマン)
「いっぱい取れた?」

(那賀高校エシカルクラブ部員)
「はい、この辺とか」

(那賀高校エシカルクラブ・伊丹亜希 顧問)
「回収した服の中にはシミや汚れ色あせがあって、譲渡できない服があります」
「それを東京の会社にお願いをして、このような板に仕上げている」
「そして組み立て式の回収ボックスとして、利用者の人に服を入れてもらっている」

(那賀高校エシカルクラブ・川端見空さん)
「エシカルクラブで服の問題について学んだんですけど、世界では今、大量生産・大量廃棄がたくさん起こっているので」
「私は『Buycott』を意識して、生活するように学びました」

(記者)
「Buycottとは?」

(那賀高校エシカルクラブ・川端見空さん)
「必要なもの以上に買わない、自分の必要最低限のものを買うことが『Buycott』」

生徒たちは、集めた服を阿南市役所に持っていきます。

エシカルクラブは夏と冬の年2回、市役所のロビーに出店し、1週間、服の譲渡会を開きます。

今は7月、名付けて「服活 夏の陣」。

翌日の開催に向け大忙しです。

(記者)
「服を袋から出しハンガーにかけ、ラックに並べていっています」
「紳士用のズボンもありますね。子ども服や婦人服、中には新品のものもあります」

生徒たちが2時間かけ、服を一つ一つ丁寧に並べました。

その数なんと400着。

もう準備は整いました。

「夏の陣」の開幕です。

(那賀高校エシカルクラブ・友江真二 副顧問)
「もらってください」

❝譲渡会初日❞

8時半の開庁と同時に、続々とお客さんが集まってきます。

こちらの女性、デニム素材のパンツとブラウス、シャツ3点を選びました。

その後も、お客さんが途切れることはありませんでした。

(記者)
「服活はよく利用している?」

(利用者)
「これで3回目くらいです」
「新しい服がどんどん捨てられていく世の中なので、次の人に利用される仕組みはいいことだと思う」
「可愛いと思って、こんな色好きなんです」

(利用者)
「いらないものを捨てずに再利用するので、いい活動だと思う」
「母のズボンも見に来たので、いろいろ見られて楽しかった、これからも利用します」

服から抜き取られたハンガーは、山のようになった。

この日の午前中に、どれほど服を譲渡できたか数えていきます。

(那賀高校エシカルクラブ・森涼翔さん)
「きょう8日の時点で330着ほど譲渡することができました」
「数多く出て驚いています。服活のご協力をたくさんしていただき、ありがとうございました」

(記者)
「好きな洋服を持って帰るのと同時に、不要となった服を回収する服活」

ロビーには那賀高校森林クリエイト科の生徒が、地元の木頭杉の間伐材で制作した回収ボックスが設置されています。

回収ボックスには不要になった服が持ち込まれ、開庁から1時間ほどでほぼいっぱいになりました。

(利用者)
「大阪のおばちゃん」

(カメラマン)
「すごい」

(利用者)
「ありがたいですね、ゴミに出すときにはやっぱりもうちょっと置いとこうかなと思う時があるので」
「再利用して、誰かのところでまた生き返ってもらったら楽しい」

さっそく、回収ボックスから服を取り出し、夏服と冬服に分別したあと、汚れやシミ、破れがないかチェックします。

そして状態がよければ、夏服は隙間ができたラックへ補充していきます。

那賀高校エシカルクラブが活動を初めてから10年で、服の譲渡数は3万着に達しました。

(那賀高校エシカルクラブ・中村心美さん)
「すぐに捨てるのではなく、使える服は次の方に着てもらえるように、これからも服活を頑張りたい」

(利用者)
「着れそうなもの選んできたんやけどな、この歳になったらもう使わないから」

もったいないを地域の笑顔へと変える、高校生たちのアイデア。

捨ててしまえばごみになる服がきょうも、だれかの明日を彩っています。

那賀高校エシカルクラブの服活「夏の陣」は、阿南市役所1階ロビーで7月15日まで開催されています。