学校側は会見を開いた(写真/共同通信社)

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「白昼の小学校での大規模火災」という未曽有の事態に襲われた東京・北区の滝野川第三小学校。7月6日、児童が周辺の小中学校に分かれて授業を受ける「分散登校」が始まった。火元となった音楽準備室やその隣の音楽室は窓を覆うように黒い幕が掛けられ、2週間が経過しても、学校を取り巻く空気は重い。

【写真】校舎から黒煙が…緊迫感が漂う火災時の現場付近の様子。他、火災後の学校の様子なども

 消防車75台が出動し、鎮火まで3時間──6月19日に発生した火災では、児童8人と教職員3人の計11人がけがを負った。40代の女性音楽教師Aは骨盤骨折の重傷で現在も入院している。

「避難訓練は毎年、給食室や理科室からの出火を想定していました。でも今回の火元は音楽準備室。想定外の場所からの火災でしたが、児童約330人全員が避難できたのは、本当に奇跡です」(学校関係者) 

 上空からの消防ヘリでの放水は、児童が校舎から転落する恐れがあるため見送られたという。消火活動に制限がある中で最悪の事態を免れたのは、児童を窓からひさし部分に脱出させたAの機転だった。ところが、事実関係が徐々に明らかになると、Aへの称賛は一転した。

「4階の音楽準備室に焼け残っていたのは、電気ストーブとサーキュレーター。いずれもAの私物でした。Aは以前から、ほかの教師たちよりかなり早い早朝6時台に出勤し、家庭科室にある洗濯機で私服を洗い、音楽準備室でストーブを使って乾かしていたそうなんです。準備室を自分の"個室"のように使っていたのかもしれません。警視庁は失火の疑いがあるとみて捜査に着手しています」(全国紙社会部記者)

 早朝出勤の常態化を、同僚の教職員は把握していなかった。むしろ、"早出"はAの真面目さの表れだったのかもしれない。Aが指導していたのが金管バンドだった。

「高学年の児童が40人ほど参加していて、学校内はもちろん地域のイベントなどでも演奏していました。赤いベレー帽に赤い衣装で、"赤の鼓笛隊"という愛称で地元では長く親しまれてきたんです。それを率いるA先生も指導者としてはとても素晴らしく、しっかりした先生だという評判でした」(地元住民) 

 今年5月の運動会でも、子供たちが練習の成果を披露したという。

「運動会前には、頻繁に校庭や体育館で練習していました。朝練をすることもあったみたいです。小学校のうちからここまで熱心に課外活動をすることは珍しいですし、鼓笛隊の衣装もA先生が学校で洗濯していたようです。普段の授業に加えて、金管バンドの指導もずっとしていたのなら、A先生は相当忙しかったはずですよ。私物を持ち込んで学校で洗濯せざるを得なかったほどだったのか……」(前出・地元住民)

 学校側は夏休み明けの9月には分散登校を解消するとしているが、校舎の建て替え工事は長期化する見通しだ。金管バンドの活動再開についても、現時点では未定だという。赤の鼓笛隊が再び美しい音色を奏でる日は、いつ来るのだろうか。

※女性セブン2026年7月23日号