スポニチ

写真拡大

 第97回都市対抗野球大会北関東大会(日立市池の川さくらスタジアム)はあす7月6日に開幕する。4年連続31度目の本大会出場を狙うSUBARUは、入社8年目を迎えた阿部博光投手(29)が復活。不本意だった昨年の悔しさを晴らすべく、今季は先発要因として勝利に貢献する。

 「3年ぶりの日立開催ですが、自分たちは勝つだけ。昨年は北関東での1イニングのみで東京ドームでも投げられなかった。チームに貢献できず悔しい気持ちがありますので、今年はしっかり貢献したい」

 昨季は長いトンネルに迷い込んだ。春先から感じ取っていた不調。元来、抜群の制球力を誇るが「自分の思ったところに投げられなかった」というジレンマが続いた。都市対抗での登板は北関東大会での1試合1イニングのみ。23年の都市対抗でSUBARUへの社名変更後、記念すべき初勝利を飾った左腕はもがき苦しんでいた。

 「この感覚で投げても抑えられるわけがない、というか。奮い立つという感覚がなくて。不安の方が大きかったです…」

 転機は9月の本大会終了後に訪れた。チームは4月の日立市長杯選抜野球大会を制しており、日本選手権の関東予選に出場する必要はなかった。10月28日の開幕まで期間が空いたことで原点に立ち返った。

 「キャッチボールから見つめ直しました。フォーム一つ一つの動作を細かく区切って。どこかにひらめきがあるかもしれないと練習していたら、大事なことに気づきました」

 それまでは上半身の開きが早いことにフォーカスしていたが、10月初旬には不調の原因を体重移動における「間」に求めた。踏み出す側の右足をギリギリまでマウンドに着地させないように留意。下半身の動きに目を向けたことでしっかり「間」を取れるようになり、徐々に本来の投球を取り戻していった。

 「今年のテーマはカムバック。何としても抑えたいという気持ちがあります」

 復調を印象づけたのは、今年4月のJABA日立市長杯選抜野球大会・ミキハウス戦だった。近畿地区の強豪を相手に8回を4安打無失点。スライダー、カーブ、スクリューなどを狙い通りのコース、高さに投げ分け、チームの勝利に貢献した。

 「今年のスローガンは“V・LOVE(ブラボー)”。ベンチの雰囲気が年々良くなっている中で、昨年から横瀬を筆頭にブラボーという声がチームのトレンドになりました。横瀬が今年からキャプテンになったので使いたいなと。強引にもじった感はありますが、勝利のVとLOVEで“勝利を愛する、勝利にこだわる”という意味を込めました」

 スローガンの発案者である阿部は、込められた思いをそう明かした。阿部が本来の力を発揮すれば、チーム全体にとって大きなプラス要素。4年連続の東京ドーム切符をかけ、まずは7日に茨城トヨペットとの初戦(12時30分開始予定)に臨む。