【W杯】カボベルデ・ブビスタ監督「我々の国の威厳を見せた」前回王者に120分の死闘 敗北も小国が世界に感動を与える
◆サッカー北中米W杯▽決勝トーナメント1回戦 アルゼンチン3―2カボベルデ(3日、マイアミ競技場)
FIFAランク67位のカボベルデは延長戦の末、同1位のアルゼンチンに敗れた。カボベルデが勝てば、FIFAランク差「66」で、2010年南アフリカ大会1次リーグ最終戦で、当時FIFAランク83位の南アフリカが、同9位のフランスを破った「74」に次ぐ、W杯史上2番目のジャイアントキリングとなったが、惜しくも大金星は逃した。
大金星は逃したが、世界を感動で包んだ。前半29分にFWメッシに先制弾を決められるが、後半14分に同点。延長前半に勝ち越されたが、驚異の粘りで再び追いつき、前回王者をあと一歩まで追い詰めた。ブビスタ監督は「我々の国の威厳を見せた」と強調。「世界チャンピオンに対して2度追いつき、延長戦に持ち込み…何よりも、ワールドカップで堂々の戦いを見せた我々の選手たちを誇らしく思う。自分たちの威厳を見せることができた」と選手をたたえた。
滋賀県とほぼ同じ面積で、人口も50万人ほどしかいない。決して注目されていたチームではなかったが、1次リーグ初戦では優勝候補のスペインとの一戦を無失点で終え、歴史的な勝ち点1を獲得。完封を成し遂げた40歳の守護神・ボジニャは一躍時の人となり、インスタグラムのフォロワー数が初戦前の5万人から1900万人超となった。その後、1次リーグは3戦全て引き分けで決勝Tに進出。今大会で大躍進を遂げたチームとなった。
この日、首都プライアのパブリックビューイング(PV)会場には市民数千人が集結。ショッピングセンターの広場では、青い代表ユニホーム姿の市民らが約6千キロ離れた試合開催地の米フロリダ州マイアミに声援を送り、GKボジニャが好セーブを決めるたびに、観客総立ちで「ボジニャコール」が沸き起った。結果は32強で敗退。ただ、W杯史に残る小国が見せた大躍進は確実にサッカーファンの記憶に深く刻まれた。
◆カボベルデ(初出場) FIFAランク67位。アフリカ選手権の最高成績は8強(2013、23年)。ブビスタ監督(56)。主な選手はDFコスタ(ビリャレアル)、MFモンテイロ(ズウォレ)。アフリカ大陸の西海岸から約620キロ離れた群島国家。首都プライア。人口は約60万人。面積は約4000平方キロ(滋賀県程度)。75年までポルトガル領で公用語はポルトガル語。信仰はカトリック。年降水量が極端に少なく、農業生産に適さない。出稼ぎや移住する人が多く、本国の人口よりも海外在住者の方が多い。海外からの送金は、国のGDPの約2割を占める。第2の都市ミンデロは補給港で、日本船のマグロ漁の基地がある。

