零戦と隼、操縦はどう違う? 滝沢聖峰が描く「海軍と陸軍」の決定的なカルチャーショック【漫画 ソウヨク~零戦と隼~】
航空機ファンやミリタリー好きにとってたまらないディテールが満載の漫画、それが『ソウヨク~零戦と隼~』です。
本作では、日本軍の象徴とも言える戦闘機「零戦(零式艦上戦闘機)」と、陸軍の主力機である「隼(一式戦闘機)」を対比させながら、当時の軍隊のリアルな描写を楽しむことができます。
巨匠・滝沢聖峰が描く「海軍と陸軍」のカルチャーの違い
本作の面白い点は、双子の兄弟を通じて「海軍と陸軍の違い」が細かく描かれていることです。
例えば、制服の着こなし方だけでなく、基地での食事風景では、陸軍の三郎が海軍の豪華なカレーライスに驚き「ずいぶん嬉しそうだな」とからかわれるシーンがあります。
また、「海軍は艦内の活動が多いから敬礼は肘を張らない」といった軍隊の所作の違いや、「海軍は英語を使うんだぜ」といった文化的な違いも、物語の随所に散りばめられています。
零戦のコックピットから着艦まで、リアルな描写に圧倒される
ミリタリーファン最大の見どころは、やはり戦闘機の描写です。
陸軍機乗りの三郎は、初めて間近で見る零戦の美しさに「すげえ!あれが零戦か!」と感嘆の声を上げます。
そして物語後半、三郎が実際に零戦のコックピットに乗り込むシーンでは、手動燃料ポンプの操作やフラップの展開など、機体を操るプロセスの緻密な描写が堪能できます。
陸軍機乗りの弟が、海軍の零戦を操縦するロマン
最大のクライマックスは、陸軍の訓練しか受けていない三郎が、海軍の零戦で空母に着艦するシーンです。
三郎は「陸軍も海軍も同じ飛行機乗りだ、必ず飛べる!」と自身を鼓舞し、着艦指導灯を頼りに見事な着艦を成功させます。
彼が降り立った空母は、歴史的な作戦となる「真珠湾攻撃」に向けて進んでいくという息を呑む展開が用意されています。
兵器の緻密な描写とドラマティックな展開が見事に融合した本作は、多くの読者を魅了すること間違いなしです。
