今回、A.B.C-Z塚田僚一とABCテレビ福井治人アナウンサーのNDYコンビが向かったのは、大阪市城東区に位置する「関目」。一見、のどかな住宅街が広がるこのエリアに、見るからに走りづらそうな、奇妙に蛇行を繰り返す“ぐにゃぐにゃな道”が存在するという。

一体なぜ、これほど不自然な道路が造られたのか? その謎を追うと、かつて大阪が世界に誇った一大イベントと、日本の最先端を駆けた壮大な実験の歴史が見えてきた。

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京阪「関目」駅からまっすぐ東へ進むと、それまでストーンと一直線に伸びていた道路が、ある地点から突如として奇妙な曲線を描き始める。これこそが、今回のミステリーの舞台である”ぐにゃぐにゃな“道だ。

実際に車で走ってみると、わずか約400メートルの間に左右へ10回ものカーブが連続する、非常に運転しづらい構造になっている。

道路の脇に立つ看板には『関目スラローム道路』という文字が。

(スラローム:英語で「蛇行する」「ジグザグに進む」という意味)

つまり、この道は何かの拍子に曲がってしまったのではなく、最初から「あえて“ぐにゃぐにゃ”に造られた」ということになる。

道の片側には『大阪信愛学院』の広大な敷地があり、もう片側には大型マンションや住宅街が広がっている。

そこで「子供の飛び出しを防ぐために、わざとスピードを出せないようにした安全対策では?」と鋭い予想を立てたふたり。

歴史探訪プランナーの森なおみさんに確認すると

「安全に関係しているというのは大正解。実は関目は、日本の最先端の街づくりの実験場として選ばれ続けてきた場所なんです」

と驚きの事実を明かしてくれた。

「なぜ、関目のこの場所でなければならなかったのか?」

という核心に迫るため、森さんのヒントに従い、スラローム道路の「延長線」を東西に徹底調査することに。

西へ向かうと、そこにあったのは重厚な塀に囲まれた警察の『第一機動隊』の訓練施設。さらに北へそれた場所には『大阪府警察本部 関目別館』の赤レンガの建物がそびえ立っていた。これには塚ちゃんも「関目は安全に対する意識が必然的に高くなる場所なのかも」と推測。

そして、車道の行き止まりとなる延長線の最東端に待っていたのは---

広大な『花博記念公園 鶴見緑地』。

そう、1990年に開催され、入場者数2312万人という特別博覧会史上、世界最高記録を打ち立てた超ビッグイベント『国際花と緑の博覧会(花博)』の会場だった場所だ。

■ 世界に誇る最先端の思想「歩車共存」が生んだ日本初の道路

ふたりは「花博に訪れる世界中の要人を守るためのセキュリティ対策だったのでは?」と最終予想!

自信満々で森さんとの答え合わせに臨んだが、結果は……

「20点」と微妙な結果に。

お偉い方々のためではなく、本当に守りたかったのは「花博を楽しむためにやってくる大勢の一般来場者」だったのだ。

最寄り駅である京阪「関目」駅から、夢の祭典をめざして押し寄せる無数の人々。もしそこへ、車がスピードを出して進入してきたら大事故に繋がりかねない。そこで大阪市は、車の最高速度を30km/hに規制。さらに、車道の幅を4メートルまでギュッと縮小する代わりに、歩道を最大4.5メートルまで大胆に拡幅した。

ただ道路を曲げるだけでなく、地域の景観を美しく保ちながら、視覚的・心理的に「スピードを出させない」ように工夫する『スラローム型線形』は、大阪市が全国に先駆けて初めて本格採用した「歩車共存(ほしゃきょうぞん)」という最先端の街づくり思想の結晶だったのだ。

一見すると不便でしかない“ぐにゃぐにゃな道”。

それは、かつて世界中から人々を迎えた大阪の“おもてなし”と“安全”への情熱が詰まった誇り高きレガシーとして、今もなお、通学する子どもたちや地域住民の日常を静かに守り続けている。

この調査の模様は、情報番組『newsおかえり』(毎週月曜~金曜午後3時40分、ABCテレビ)内の「福井✕塚田のなんでやねん!?」6月23日放送回で紹介された。

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