『MUSIC AWARDS JAPAN 2026 演歌・歌謡曲LIVE[最優秀演歌・歌謡曲 楽曲賞 授賞式]』の模様

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 「MUSIC AWARDS JAPAN 2026 演歌・歌謡曲部門 最優秀演歌・歌謡曲楽曲賞」を、SHOW-WA&MATSURIの「僕らの口笛」が受賞、その受賞式が11日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)にて開催された。ステージではSHOW-WA&MATSURIと、新浜レオンらノミニーズによるライブパフォーマンスが披露されたほか、演歌・歌謡曲の歴史と名曲を紹介する企画ライブも行われ、TVでもお馴染みの細川たかしや純烈、水森かおり、演歌第七世代や日韓で開催されたオーディション番組で結成されたKaWangなど、様々な世代のアーティストが登場。ラストに演歌・歌謡界の“おやじ”こと北島三郎も登壇し、全員で「まつり」を合唱。日本の心をつないで来た演歌・歌謡曲の魅力を発信した。

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 三味線ユニットの吉田兄弟による三味線とEDMアーティストのDAISHI DANCEによるDJという、和洋のビートがミックスされたサウンドと、大衆演劇界のカリスマであるカムイによる女形の演舞という、斬新なコラボレーションで幕を開けたイベント。MCを務めたのは、歌手としても活動する俳優・森崎ウィン、局アナ時代に演歌・歌謡曲番組を受け持った経験を持つフリーキャスター・松丸友紀、そしてドバイ出身のタレントのケイナ。グローバルな3人が日本語と英語を交えながら、演歌・歌謡曲と日本の歌の魅力を伝えた。

 まずは鮮やかなライムグリーンの着物姿の細川たかしが、大ヒット曲「北酒場」で圧巻の歌唱力を披露し、水森かおりが雪の情景をバックに映しながら「三陸挽歌」を歌い上げる。そして、島津亜矢が「日本の心“母”」を歌った「帰らんちゃよか(2025Ver.)」を披露した。「親の気持ちは大人になってヒシヒシと感じる」と森崎。ケイナは母親が“わらべ”の倉沢淳美であることを明かし、母親からアドバイスをもらうなど応援してもらっていると母親とのエピソードを語った。島津は、愛情深く厳しさも感じさせる包容力のある歌声を披露し、楽曲の後半をアカペラで歌い上げると、会場は静まりかえってその歌声に聴き入った。

 ハードロック/ヘヴィメタルと演歌・歌謡曲のコラボレーションステージには、MEGADETHでも活躍したギタリスト、マーティ・フリードマンが登場し、山内惠介、市川由紀乃と共演した。「ティーンエイジャーの頃に初めて演歌・歌謡曲を聴き、日本語も分からないのに感情が伝わった。こぶしがズンときた」と日本の歌との出会いを語ったマーティは、「演歌は日本のロック」とコメントし、山内と共に八代亜紀の「おんな港町」をパフォーマンス。生バンドのサウンドをバックに、山内はシャウトを交えながら同曲を歌い上げ、時折ジャンプするなど熱くパフォーマンス。市川は自身の楽曲「雪恋華」をマーティらの演奏で歌唱し、マーティと背中を合わせながらパフォーマンスするなどロックなステージングで魅せて聴かせた。

 また、労働者の思いを歌って知られるフォークシンガー岡林信康の「山谷ブルース」も紹介され、真田ナオキと田中あいみが歌い上げた。師匠・吉幾三の思いを重ねて歌いたいとした真田。田中は「人の思いを感じる名曲」とコメント。MCの森崎は母国ミャンマーの現状にも触れながら、日本の高度経済成長期を支えた労働者の存在に思いを馳せながら、哀愁あふれる二人の歌声に聴き入った。

 昭和の名曲を歌いつなぐコーナーには純烈が登場し、リーダーの酒井一圭は昭和の楽曲について「うちの子どもたちも新鮮だと話している」とエピソードを交え、「一度聴いたら頭から離れないキャッチーさと親しみやすさが魅力」とコメント。フォーリーブスの「ブルドッグ」などをカバーし、客席で歌って会場を楽しませたほか、ゴムバンドを使った有名なパフォーマンスを完コピして会場を沸かせた。

 また、MATSURIは美空ひばりの「お祭りマンボ」を威勢のいい振り付けと力強いボーカルでパフォーマンスした他、SHOW-WAはピンク・レディーの「サウスポー」をカバーし、ピッチングをコマ送りにした有名な振り付けで会場を楽しませた。そして新浜レオン✕Masaya(KaWang)は布施明の「君は薔薇より美しい」で熱く声を合わせ、真田ナオキ✕青山新✕KaWangの7人で坂本九の「見上げてごらん夜の星を」をしっとりと歌い上げる。

 日本の演歌・歌謡曲をルーツにした哀愁あふれるメロディで、韓国で人気の音楽ジャンル「トロット」を紹介したコーナーには、日韓で活動し『NHK紅白歌合戦』への出演経験も持つキム・ヨンジャが登場して、二見颯一とのコラボで「北国の春」(千昌夫)などを披露し、スケールの大きな歌声で会場を圧倒した。また日本の音楽史に残る名曲として「一本土俵入り」(三波春夫)も紹介され、「和のミュージカルだ」と森崎。同曲初の試みとして市川由紀乃✕辰巳ゆうとの男女で披露され、渾身のセリフ回しに会場が大歓声と拍手で沸いた。

 そして、平和への願いを歌ったブロックでは、「瑠璃色の地球」(松田聖子)が歌われたほか、美空ひばりが大切にしていたという楽曲「一本の鉛筆」を、水森がコール・ジューン・ジュニア合唱団と共に披露。童謡のような無垢さを感じさせるメロディと歌詞、ピアノと声だけによるシンプルな構成。その飾らない雰囲気からも、根底にある反戦のメッセージが伝わった。

 そして企画ステージの最後は、“細川たかし×SOME≡LINEZ”による「津軽じょんがら節」。まるで忍者のような黒装束を身に纏ったSOME≡LINEZによる、三味線とヒューマンビートボックスによるサウンド、ストリートダンスのパフォーマンス。そこへ細川の歌声が加わり、世界にも通じる異色のコラボに会場は大いに沸いた。

■SHOW-WA&MATSURIが最優秀演歌・歌謡曲楽曲賞に

 ここからは「最優秀演歌・歌謡曲楽曲賞」の発表へと移り、ノミネートされたアーティストたちによるステージが展開された。SHOW-WAの「外せないピンキーリング」には会場から〈オ・レ!〉と掛け声がかかり、メンバーの名前を呼ぶ声とハンドクラップが鳴り止まない。新浜レオンはTVアニメ『名探偵コナン』エンディングテーマとしても話題を集めた「Fun! Fun! Fun!」を歌い、会場がイメージカラーであるグリーンのペンライトで埋まった。「デビューして7年、ここに立てたのはみんなのおかげ。これからも頑張レオン!」とコメント。キッズダンサーと共に“WAKIWAKIダンス”で会場を楽しませた。

 鮮やかな金髪ヘアで登場した辰巳ゆうとは、1980年代歌謡曲テイストの「運命の夏」を歌い、会場には合いの手やコールを叫ぶファンの声が広がり、親指と小指を立てる「アロハポーズ」で会場が一つになった。そしてデビュー25周年のベテラン山内惠介は、ノミネート楽曲中唯一と言っていい演歌ナンバー「北の断崖」で会場を圧倒。エネルギッシュな迫真のボーカルに会場からは拍手が贈られた。そして総勢12名によるSHOW-WA&MATSURIは、巧みに立ち位置を替えながら「僕らの口笛」をパフォーマンス。SHOW-WAの井筒雄太による口笛も心地よく、会場に爽やかな風を送り込んだ。

 アイドル的な人気を誇るノミニーズのステージに、熱気であふれた会場。プレゼンターとして登場した堺正章は、客席のペンライトに「工事中ですか?」などボケを繰り出し、それに全員がズッコケるという昭和のお約束で会場を盛り上げながら、SHOW-WA&MATSURIの「僕らの口笛」を最優秀演歌・歌謡曲楽曲賞として発表。ファンの大歓声で沸き、喜びの涙を流すファンの姿もある中、メンバーを代表しMATSURIの柳田優樹が赤いトロフィーを受け取り、SHOW-WAの寺田真二郎が「このような素晴らしいアーティストの皆さんの中で、僕たちを選んでいただいて大変光栄」とコメント。最後に堺の「素晴らしい曲が選ばれて、星三つです!」との名台詞で、受賞式は締めくくられた。

 イベントの最後には、『NHK紅白歌合戦』に通算51回出演の記録を持つなど、日本の演歌・歌謡界への多大なる貢献を讃え、北島三郎に「特別功労賞」が贈られた。落語家の林家つる子による「北島三郎物語」の講演では、“北島の活躍の裏に妻・雅子あり”といった、64年にわたる出会いと感謝にまつわるストーリーが語られ、会場からは時折笑い声や鼻をすする音も聞こえた。そして会場の全員で“さぶちゃーん”と声をかけると、車椅子の北島三郎が登場し大きな拍手が会場に沸く。CEIPA会長 依田 巽氏が「先生方が築き上げて来たものに感謝と尊敬の念を込めて」とコメントしながらトロフィーを手渡すと、「この道は一本の道。いろんな方にご支援いただき、こんな賞までいただいて、感謝しかありません」と北島。最後に北島を囲むように出演者全員がステージに集まり、北島の代表曲「まつり」を大合唱。細川の「これからも演歌・歌謡曲を盛り上げていこう!」という締めの言葉で、この日の全ステージが終了した。

 北島をはじめ、ジャンルも世代も様々な、これだけの豪華メンバーが一堂に会したのはMAJならでは。世界に羽ばたく日本の心、演歌・歌謡曲の魅力と奥深さが様々な視点から伝わる、一夜限りのスペシャルなステージとなった。

(文=榑林史章)