【独自第2弾】NHK元人気キャスターの学長が「理事全員辞任」を要求…!千葉商科大クーデターで起きた前代未聞の大混乱
宮崎緑が突き付けた「理事総辞職」
クーデター騒ぎが起きている千葉商科大学(学校法人千葉学園)で、7年近くにわたって理事長を務めてきた内田茂男氏が5月27日の理事会に書簡を送り、理事長と理事を辞任した。
関係者への取材で分かった。
(クーデターの経緯はこちら→【独自】元NHK人気女性キャスターが学長を務める「千葉商科大」でクーデター勃発! ハラスメントをネタに「密室の辞任要求」、緊迫の理事会「3時間超の攻防」)
一連の混乱の責任を取って自ら辞任したとされるが、実際にはクーデター派に理事会の過半数を握られ、改革路線の継続が困難になったことが大きかったとみられる。
内田氏は、学部再編や組織改革を進め、近年の志願者増を牽引した改革派理事長として知られる。
さらに注目されるのが、NHKの元キャスターで元国家公安委員長の宮崎緑氏の去就だ。
宮崎氏は、昨年学長に就任したばかり。内田改革の目玉人事であり、同校は2026年度入試で志願者数が前年比約2割に増えていた。
少子化時代を見据えた改革路線が実を結びつつあり、大学関係者の間では「大学の空気が変わった」と評価され始めた矢先の出来事だった。
その宮崎氏は今回のクーデターに猛反発し、抵抗の意思を示しているという。
理事会では、宮崎緑学長と同窓会の会長・高橋伸治氏が、全理事の辞任や宮崎学長の理事長兼務を主張したとされる。
だが、多数派に無視され、議決すら行われなかったという。
結局、後任理事長を決めないまま、理事会は閉会した。
クーデター派が選ぶ「新理事長」
理事会当日、先立って開かれた評議員会では、監事が一連の経緯を記した「理事長声明」を配布。評議員の中から事実関係の究明と理事会の正常化を求める声が上がったという。
さらに評議員からは、「混乱の責任をとって理事全員が辞任し、体制を一新すべきだ」という声も出た。
後任の新理事長は今週中にも決まるとされている。
その有力候補が、クーデターの首謀者のひとりと言われる瀧上信光常務理事。多数派を形成した守旧派に担がれる見込みだという。
瀧上氏は総務庁(現総務省)の行政管理局長を務めた元官僚で、すでに80歳を超えており、「会議に出るだけで実務はほとんど把握していない」(幹部職員)と言われる。
滝上氏は、加藤寛元学長(1926―2013)に呼ばれて千葉商科大学の教授となった人物。「カトカン」の愛称で親しまれた加藤元学長は、日本の「行政改革」や「民営化」の推進に大きく貢献した経済政策の第一人者だ。改革派の系譜を引く瀧上氏だが、いまや「守旧派の傀儡に堕した」と反発する声も上がる。
事態に敏感に反応しているのが、同窓会の幹部たちだ。
内田氏は、これまで同窓会の催しに積極的に出席しており、同窓会には内田氏を支持する会員が多いとされる。実際、同窓会関係者からは「内田先生を追い落とした瀧上先生が理事長に選ばれたとしても、各地の総会に顔を出せないのでは」との声も漏れる。
6月から7月にかけて同窓会の各県の支部総会が予定されているが、果たして瀧上氏は出席できるだろうか。
理事会に残された「最後の改革派」
今後の展開で最大の焦点となるのが、宮崎緑学長の去就である。内田氏をはじめ改革派理事が相次いで辞任するなか、宮崎氏だけは事情が異なる。
だが、規定上、学長が理事を辞めるには学長を辞める以外に方法はないという。
宮崎氏が理事会を去ることは、すなわち学長辞任を意味する。
そのため、改革派理事が相次いで去るなかでも、宮崎氏は理事として理事会に残り、大学運営の責任を果たしていくほかない状況にある。
また、理事のひとりの高橋伸治氏は、同窓会の会長でもある。同窓会を代表して理事になっているため、勝手に辞めるわけにはいかない立場だ。
ふたりは今後も理事として、クーデター派に対峙していくことになると見られている。
混乱はまだまだ続きそうだ。
さて、同校のクーデターは、大学ガバナンスの在り様について大きな示唆がある。
今回のクーデターが大学関係者に衝撃を与えた理由は、主導したのが学長や教員ではなく、事務局長や法人本部長といった「職員理事」だったことだ。
後編『【新「内部文書」入手】辞任理事長が明かした「職員理事への権力集中」…!千葉商科大クーデターの深層』ではクーデターの経過を振り返りながら、問題の本質に迫っていこう。
