山本太郎代表、大石晃子共同代表

写真拡大

 れいわ新選組が、週刊新潮の取材に「党には公設秘書枠を上納する慣行がある」と告発した元職員のB氏に対し、退職時に交わした守秘義務契約に違反するとして、これ以上取材に応じないよう警告する内容証明を送付していたことがわかった。公益通報者を萎縮させる行為であり、公党の対応として見識が問われる。

 ***

【写真】山本太郎代表と“告発者”B氏とのツーショット写真。B氏はまだ20代前半。山本氏のような政治家を目指し3年間丁稚奉公のような働き方をしてきたが「裏切られた」と語っている。

次々と飛び出した「公設秘書枠上納」の証言

「封筒に『れいわ』とあるのを見て、催促していた離職票をようやく送ってくれたと思ったんです。しかし、封を開けて愕然とし、同時に怒りが込み上げてきました」

山本太郎代表、大石晃子共同代表

 こう語るのは、先週号(3月12日発売)で多ケ谷亮前衆院議員とともに、「れいわには所属国会議員が公設秘書枠を党に上納する慣行がある」と告発したB氏である。

 B氏は2022年5月に正職員として入党。同年12月から今年1月まで、山本氏の身の回りの世話をする私設秘書として勤務した。その間の24年11月、同党に所属していた上村英明前衆院議員の第二秘書への“異動”を命じられた。だが、その後の勤務実態は、

「代表に呼ばれたら上村事務所での仕事は放り投げて馳せ参じなければならず、実態としては代表の私設秘書のままだった」(B氏)

 と語ったのである。多ケ谷氏も初当選した21年から3年間、山本氏の求めに応じてやむなく、党の会計責任者を名義だけの第一秘書として雇っていたと証言。匿名の元所属国会議員も、同様に党へ秘書枠を上納していたことを取材で認めた。

定例記者会見から逃亡

 国が公設秘書に給与を支払うのは議員活動を支える労働の対価としてだが、実際には、秘書たちが議員の下では働かず、党務に従事していた実態が浮き彫りになった。つまり党は秘書給与を国から“詐取”していたわけである。

「秘書給与をピンハネする議員が何人も立件されてきた中、組織的な関与が浮上したのは初のケース。捜査当局は大きな関心を寄せています」(社会部記者)

 れいわは12日、ホームページ上に「一連の新潮社の記事について」と題した声明を発表してこう反論した。

〈記事の内容は、当方の認識する事実とは大きな相違があり、非常に問題があると考えております。党の名誉を損なう内容が多く含まれ、守秘義務にも反しており、当方としては弁護士と相談し対応を進めています〉

 この〈守秘義務にも反しており〉という文言こそがB氏に向けた言葉だった。

「しばらく自宅を空けていたので、郵便受けにれいわからの内容証明が入っているのに気づいたのは3月13日。送付の日付を見ると3月9日になっていました」(B氏)

「19日木曜日に会見を開く予定なのでその場で回答する」

 9日は本誌がれいわに質問状を送った日である。内容証明には次のようなおどろおどろしい文言が踊っていた。

〈貴殿は、本件に関連して知り得た通知人の内部事情、契約関係その他一切の情報について第三者への開示または漏洩してはならない守秘義務を負うことを合意しています〉

〈週刊新潮を含む第三者に対する通知人に関する情報提供を直ちに中止すること〉

 れいわに質問状を送ったところ、「山本代表も含めて質問状を確認しているが、期限までに回答が間に合わない。19日木曜日に会見を開く予定なのでその場で回答する」とのことだった。

 3月19日発売の「週刊新潮」では、れいわ新選組の杜撰極まりない労務管理の中でB氏が受けた不遇、退職時に党がB氏に支払った「解決金」の真相、卑劣な公益通報潰しについての専門家の見解などを伝えている。

 関連記事【「不機嫌になると『お前は仕事ができない!』と…」 れいわ・山本太郎代表から“使い捨てられた”元職員が怒りの告発】では、れいわ新選組内で横行してきた秘書給与詐取の実態について詳報している。

「週刊新潮」2026年3月26日号 掲載