銀河をつなぐ壮大なガスの“橋” ウェッブとハッブルが観測した「NGC 4485」&「NGC 4490」

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こちらは、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)とハッブル宇宙望遠鏡(HST)が観測した銀河「NGC 4485」と「NGC 4490」。


りょうけん座の方向、約2400万光年先にあります。画像の左上にあるのがNGC 4485、画像の下半分を占めるのがNGC 4490です。


2つの銀河の間には赤色で示されたガスの流れがあり、まるで双方が手を取り合っているかのようです。


【▲ ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)とハッブル宇宙望遠鏡(HST)が観測した銀河「NGC 4485」と「NGC 4490」(Credit: ESA/Webb, NASA & CSA, A. Adamo (Stockholm University), G. Bortolini, and the FEAST JWST team; Edit: sorae編集部(回転処理))】

NGC 4485とNGC 4490は、重力を介して相互作用する銀河のペアとして知られています。天文学者のHalton Arpが1966年にまとめた特異銀河(特異な形態を持つ銀河)のカタログ「Atlas of Peculiar Galaxies」では「Arp 269」として収録されています。


初期宇宙の銀河の成長・進化を探る手がかりに

ESA=ヨーロッパ宇宙機関によると、2つの銀河は現在観測されている状態から約2億年前に接近し、やがて離れていったと考えられています。この接近によって、小さなNGC 4485から大きなNGC 4490へとガスが流れ込む変化が生じ、双方をつなぐガスの“橋”ができました。


この“橋”に沿った場所と2つの銀河の内部では、爆発的な星形成活動が引き起こされました。赤色の流れに沿って分布する明るい青色の斑点は、最近の星形成活動で誕生した若い星々の星団によって水素ガスが電離した電離水素領域(HII領域)があることを示しています。


NGC 4485とNGC 4490は、天の川銀河よりも小さな銀河だとみられています。こうした銀河ではガスが多くて星は少なく、恒星内部の核融合反応や超新星爆発などを通じてその量が増えていく金属(※水素やヘリウムよりも重い元素の総称)の含有量も少ない傾向がみられることから、初期宇宙の銀河と共通点が多く、その相互作用を通じて数十億年前に起きた銀河の成長や進化を推測できると考えられています。


2つの銀河の星々を分析した研究者は、星の年齢ごとの分布を明らかにすることで、NGC 4485とNGC 4490の相互作用のタイムラインをたどることができたということです。


冒頭の画像はジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の「近赤外線カメラ(NIRCam)」と「中間赤外線観測装置(MIRI)」、それにハッブル宇宙望遠鏡の「広視野カメラ3(WFC3)」で取得したデータを使って作成されたもので、“ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の今月の画像”として、ESAから2025年12月2日付で公開されています。


 


文/ソラノサキ 編集/sorae編集部


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