「日本は核武装すべきか」という論点について、脳科学者の茂木健一郎氏が自身の見解を発信した。動画内で茂木氏は、日本が核を持つべきか否かの議論が活発になっている現状を紹介しつつ、日米同盟のもと日本が持つ核兵器開発能力や、唯一の戦争被爆国という道徳的立場の間で揺れる日本社会と、核をめぐる人類の根本的な矛盾に切り込んだ。

茂木氏はまず、「やっぱり日本は唯一の戦争被爆国であって、そういう核兵器を作るみたいなことは言ってはいけない」としつつ、「日本が核武装しなくちゃいけないという状況にもなるんじゃないか」という現実的な声も紹介。その上で「核兵器っていかに悲惨なものか、我々は知っている」と、被爆経験者や日本国民が核兵器の悲惨さを知っている点に強く共感を示した。

加えて茂木氏は、「人類って中途半端に賢いんだな、根本的に愚かなんだなということを感じる」とし、ゲーム理論などによる『核抑止力』の平和がいかに危ういものであるかを指摘。「ゲーム理論っていうのがやっぱり浅はかなんですよね」「ゲーム理論なんて大したことねえよね。単なる応用数学だよね」と語り、現実の核戦略議論に根本的な懐疑を投げかけた。

また、「世の大人たちは絶対核を手放さないですよね。それを支えてるのがゲーム理論の解析でしょ」と痛烈な批評を展開。さらに、宇宙で、知的生命体が存続できない理由の一端に今人類が見せているような愚かさがある――として、「あるとこまでいくと核兵器とか作っちゃってね…お互いに撃ち合って絶滅しちゃう」「一方で、脳科学的には、いつも言ってるように自由意志はない」と、人間の本質的限界を語っている。

動画の締めくくりでは、「人類は賢いようでバカなんで、核兵器をめぐる様々な議論っていうのは本当に、まあ結局俺たちはバカなんだなっていう思いが強いです」と強調。そのうえで「核廃絶への思いは、人類の根本的な愚かさには届かないということで、大変残念だけどそれが現実なんで、なんとかそこの中で粘り強く考えていくしかない」と訴え、冷静かつ諦観した視点でコメントを締めくくった。

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