中古戸建てを探していると、「この物件はインスペクション済みです」といった言葉を目にすることが増えていませんか?一見、安心できそうな響きですが…実は「インスペクション済み」イコール「全部問題なし」とは限らないのです。
今回は、ホームインスペクションを手がける株式会社さくら事務所代表取締役社長CEOの大西倫加さんと、執行役員CCOの友田雄俊さんが、「インスペクション(建物状況調査)」と「ホームインスペクション」の違い、そして購入前に気を付けたいポイントを詳しく解説します。

■そもそも「インスペクション(建物状況調査)」と「ホームインスペクション」は違う!?
まず大前提として知っておきたいのは、私たちが「インスペクション」と聞いてイメージするものと、不動産取引で「インスペクション済み」として扱われる調査は、同じ言葉でも調査の範囲が異なるという事実です。

多くの方が期待する、隅々まで建物をチェックする“家の総合健康診断”のような調査は、「ホームインスペクション」と呼ばれることが多いです。一方で、売主側で調査をしたのは、法律で定められた最低限の項目をチェックする「インスペクション(建物状況調査)」である場合があります。

この認識のズレこそが、「インスペクション済み」という言葉に潜む落とし穴の正体です。
では具体的に何が違うのか、見ていきましょう。

■「インスペクション済み」なのに設備が見られていない!?
法律に基づいて行われる「インスペクション(建物状況調査)」は、主に構造や雨漏りといった重大な欠陥がないかを確認するものです。しかし、キッチン・お風呂・トイレ・換気扇などの設備は調査範囲に含まれていないケースが少なくありません。
「実際に購入後、住み始めてから設備の不具合に気づくこともあるんです」と友田さんは話します。
つまり、「インスペクション済み」と言われていても、生活に直結する設備の点検は誰もしていなかった…なんてことがあり得るのです。

■見えない場所は“見逃し”のリスクも
さらに「インスペクション(建物状況調査)」では、床下や屋根裏についても、点検口から覗ける範囲のみをチェックするのが一般的。進んでいかないと分からない箇所は見落とされることがあるといいます。
また、建物全体の傾きも「各階1部屋のみ」確認するのが最低ライン。つまり、リビングは大丈夫でも寝室が傾いている…なんてことも。

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