進化を遂げた浦和レッズ守護神、西川周作に聞いた!「今回の日本代表GK陣」「森保監督との思い出」

写真拡大

ワールドカップ前最後の親善試合カナダ戦を終え、いよいよ本大会へと突入していく日本代表。

運命の初戦、23日のドイツ戦では、カナダ戦で権田修一が起用されたゴールキーパーとして誰が出場するかも一つの注目点となる。

浦和レッズに所属する西川周作は、2014年のブラジル大会に参加。残念ながら試合に出場することはできなかったが、選手として“ワールドカップの空気”を知る日本人の一人だ。

そこでQolyは、36歳を迎えた今年、新たなGKコーチのもとで大きな進化を遂げた浦和レッズの守護神を直撃!

インタビュー前編となる今回は、引退を発表した中村俊輔や、エデルソン、マヌエル・ノイアーといった世界のGKたち、日本代表の話などを中心に聞いた。記事ではその一部を紹介する。

(取材日:2022年11月3日)

――(前略)日本代表のお話も伺いたいのですが、川島永嗣選手、権田修一選手、シュミット・ダニエル選手の3人がワールドカップメンバーに選ばれました。西川選手はそれぞれの選手の良さや特徴をどのようにとらえていますか?

永嗣さんは一緒に代表でもプレーさせてもらったんですけど、準備から人一倍すごいですし、周りを見る力、そして本当にチームが正さなければいけないレールに戻してくれるというか、そういうところの“まとめ役”という役割も今回任されたと思います。

プレーはどうかと言われると僕が思っていたのは、所属チームで試合に出ていなくても、次に代表へ来た時、レベルアップしたエイジさんで来るというところ。それはすごく感じていました。

一般の方がどういう風に評価するのか分からないんですけど、やはり選手からしたら永嗣さんの存在は大きくて、チームにいるだけでも緊張感が出たり、オーラのある選手はなかなかいないんです。

「自分がやれよ」と言われてもそう簡単にできるものではありません。そこは永嗣さんが積み重ねてきた経験値だと思いますし、日本代表にとってもプラスになっていくんじゃないかなと僕は楽しみにしています。

権田選手…ゴンちゃんも、シュミット・ダニエル…ダンも、代表で一緒にやっていましたけど、本当に意識の部分でその3人は間違いなく高いですし、常にこだわって練習をやっていた3人です。

今回、誰が出てもおかしくない状況ですし、ゴールキーパーという同じポジションだからこそ分かる気持ちとかも色々あるので、誰が出るか分からないですけど応援したいですね。日本を。

――チームを率いる森保一監督とは、サンフレッチェ広島でリーグ連覇(2012年、2013年)を共にしました。森保監督との思い出みたいなのはいかがでしょう?

ポイチさんとやっていて今まで一番教えられた部分として、リーグ戦などでの「負け方」も大事にしろとよく言われていたんですよね。

負けるのは嫌だけど、「負け方」ってすごく大事で、2点3点を取って負けるのか。そこは得失点差も関わってくるので、負けてもいいけど負け方は大事にしよう、と。

つまり、最後まで諦めない姿勢を出したり、負けない姿勢を出したり、そういうところは本当に大事にしろという監督でした。

そういったメンタル面のところでもたくさん勉強させてもらいましたし、そう言われることによって選手はすごくメンタル的にも落ち着いてプレーできたり、楽になったりする部分があります。

本当に選手のことを一番に考えて思ってくれている監督だなと思いました。

――西川選手自身も2014年のワールドカップ、残念ながら試合出場はなかったですけど参加されていました。メンバーに入るだけでも一つ、選手として特別な、色々な人への恩返しみたいなところもあるとは思うんですけど、あのブラジル大会の記憶はどのように西川選手の中に残っていますか?

あの大会はベンチから見ていたんですけど、自分の目の前にあるタッチラインの向こう側の世界というのはもう、出ている人にしか分からない世界なんだろうなと思っていました。雰囲気が全然違いますし、緊張感もそうです。

だから僕としては、メンバー発表もされましたし色んなことを言う人もいますけど、でも選手にしか絶対分からない気持ちもあります。プレッシャーもある。そう簡単ではないということが分かっているので、とにかく応援したいなというふうに素直に思っています。

今回、若い選手もベテランの(長友)佑都もいたり、本当にいいバランスで選ばれた選手だと思うので、やっぱり一番いい結果を出してほしいなと期待しています。

動画では他にも、ユース時代に得意としていたフリーキックや、中村俊輔の左足との対峙、西川周作のエデルソン評、さらにはマヌエル・ノイアー、ケイロル・ナバスといった今回のワールドカップで日本が対戦する世界的GKたちの特徴など、たっぷり聞いているのでそちらもぜひ!

【関連記事】同じドリブラーだから分かる!大分トリニータMF梅崎司の「三笘薫評」がとっても興味深い

なお、ジョアン・ミレッ新GKコーチのもとで「イチから」スタートした今季やGKチームの絆、決勝進出を手にしたACLでの活躍、ファン・サポーターとの向き合い方、浦和レッズでの10年目を迎える2023年などについて聞いたインタビュー後編の動画はYouTubeの『Qoly公式Ch.』にて近日配信予定なのでこちらもお楽しみに。