自動車ナンバープレートの取り付けに、まもなく新基準が適用されます。プレートに何らか手を加えた経験のある人は意外に少なくない模様。ただ、他人にとって印象のよいものではなさそうです。

まもなくナンバープレートに新基準適用

 2021年10月1日から、バイクを含む自動車ナンバープレートの取り付けに新基準が全面適用されます。対象は、同日以降に初めて登録、検査、届出される自動車です。

 新たな基準では、プレートの取り付け角度のほか、プレートフレームやボルトカバーといったアクセサリーのサイズなどが明確に定められます。これまでは「番号を見やすいように表示しなければならない」といった曖昧な定めでした。

 これに先立ち、2016(平成28)年4月からは、ナンバープレートカバーの装着やステッカーなどの貼り付け(無色透明のものも)、プレートを回転させたり折り返したりしての取り付け、文字や番号を覆ってしまうプレートフレームの装着といったことも禁止されています。


違法なナンバープレートカバーの例(画像:国土交通省)。

 違反すれば罰金も科せられることから、国や警察などが周知を図っていますが、こうした新基準を知らない人も少なくないようです。

ナンバープレートに手を加えた経験ある?

 中古車一括査定サイト「ナビクル」を運営するエイチーム(名古屋市中村区)のグループ会社が、2021年8月にユーザー(サンプル数918件)と車買取業者(18社)に対して、ナンバープレート表示の新基準に関するアンケート調査を実施しています。

 それによると、ナンバープレートの新基準が適用されることを知らないと答えた人は6割以上、その新基準が一般ユーザーに認知されていないと答えた車買取業者は約9割を占めたそうです。


某キャラクターのデザインによるナンバープレートフレーム。新基準ではプレートフレームのサイズも規定されており、違反になる(画像:国土交通省)。

 一方、ナンバープレートに何らか手を加えたことがあると回答した人は約3割に上るといい、少なくないことがわかります。そう回答した人のうち、「ステッカーやフレームを付けた」は46.9%、「プレートカバーをした」は34.3%だったそうです。繰り返しますが、プレートへのステッカーの貼り付けやプレートカバーの装着は違反になります。

「自分好みにしたかった」「かっこいいから」「他の車と差別化したかった」――ナンバープレートに手を加えようと思った理由は、この3項目が約9割を占めているそうです。

 一方、「ナンバープレートに手を加えている車をどう思いますか?」という質問の回答については、「運転中は近寄りたくない」44.5%、「危ないと思う」22.9%で、「かっこいいと思う」は7.7%という結果に。エイチームは「(ナンバープレートに)手を加えている車に対して、あまり良い印象はないことが明らかになりました」としています。