今朝(4日)の北海道は道東や内陸の地域で冷え込みが強まり、札幌と旭川では初氷、網走では初霜が観測されるなど、冬の便りが届きました。
しかし、道内でまだ一地点も観測していないのが「初雪」。
11月4日の時点でも全ての観測地点で初雪の観測がされていないのは1990年以来28年ぶりと、今年の雪は記録的に遅い訪れとなっています。

初氷も初霜も遅い

今朝の北海道内では、札幌と旭川で初氷を、網走で初霜を観測しています。
しかし、札幌の初氷は平年より8日、網走の初霜は平年より10日遅く、旭川の初氷は平年より20日も遅い観測で、今年の冬の訪れは非常に遅いものになっています。
10月頃から沿海州付近で偏西風が蛇行しているため、北海道付近には南からの暖かい空気が入りやすい状態になっており、気温が高く経過しています。
そのため、平地で雪が降るほどの冷え込みになることがほぼなく、気象台による初雪の観測は昨日(3日)の時点でも未だに一地点もありません。
この時期に道内で一地点も初雪が観測されていないのは、1990年以来28年ぶりのことです。

11月上旬も初雪なければ132年ぶり

1990年は道内のほぼすべての地点が11月10日に初雪となり、道内でシーズン最初の初雪の観測が11月10日となりました。
この先一週間も暖かい空気が入りやすく、平年より気温の高い日が多くなります。そのため、平地で雪が降る可能性は低く、初雪の便りは来週以降に持ち越しとなりそう。
もし11月上旬も初雪の観測が全くなければ、1886年以来132年ぶりの記録となります。
ちなみに、1886年の道内最初の初雪の観測は、札幌と函館の11月18日でしたが、まだこの年はこの2地点しか観測を行っていませんでした。
その後、1888年に寿都と根室、1889年に旭川と網走で観測が始まり、それ以降の記録では1990年の11月10日が最も遅い記録です。
平年の初雪が早い道北での観測が始まったのが1889年であることを考えると、今年の冬の訪れはこれまでにないほど遅いものになるかもしれません。