YouTubeチャンネル「守鍬 刈雄のお暇なら映画でも」が、「【#ポパイザスレイヤーマン】ついにポパイもパブドメホラーの餌食に!ただしかなり出来は良い!(新作映画レビュー)」を公開した。動画では、映画独自解説家の守鍬刈雄が、著作権切れキャラクターのホラー化作品である『ポパイ・ザ・スレイヤーマン』を独自の視点で解説。単なるキャラクターホラーに留まらない、本作の深いテーマ性や魅力を紹介している。

守鍬氏は、近年のパブリックドメイン・ホラー作品の多くが、人気キャラクターを殺人鬼に仕立てるだけで「ストーリーを求めてはいけない」傾向にあると指摘。しかし本作については、「ちゃんとストーリーのあるお話でした」と評価の前提を覆す。さらに「これまでのパブドメホラーの中で1番と言ってもいい」と絶賛し、ミステリー仕立てで進む物語の中に、親子の絆や社会問題、そして悲劇の要素が丁寧に盛り込まれている点を高く評価した。

動画の中盤では、ポパイというキャラクターの歴史的背景を深掘りする。守鍬氏は、ポパイが誕生した1920~30年代のアメリカにおいて、「ほうれん草」が健康の代表であり、「缶詰」や「工場」が豊かさや未来への希望の象徴であったことを解説。その上で、本作はそうしたかつてのアメリカンドリームを「現代の不安で裏返している」と考察を展開した。

劇中において工場は環境汚染の元凶として描かれ、ポパイはその利益追求の犠牲となった存在として立ち現れる。守鍬氏はこの構造を「工場が怪物を作った」と読み解き、本作が「ポパイ版フランケンシュタイン」と呼べるような悲痛な物語であると独自の哲学を語った。

最後に守鍬氏は、後半にかけて展開される失われた家族愛の描写にも触れ、「社会問題も入っているし、かつての幻想と現実みたいなものも入っていてすごくいい」と総括。低予算ながらも物語にしっかりとした芯がある本作を、「パブドメホラーの中ではかなり上位」と締めくくり、読者の鑑賞意欲を強く刺激するレビューとなっている。