この記事をまとめると

■トヨタ・ハリアーが一部改良でガソリン車とPHEVモデルを廃止

■全車に1500Wアクセサリーコンセントを標準装備し

■特別仕様車「ナイトシェード」の内外装も刷新し価格は約440万円から

着々と増えるハイブリッド専用車

 トヨタがハリアーを一部改良して発売した。一部改良で最大のトピックは、パワートレインのラインアップ整理だ。これまでハリアーには2リッターガソリンエンジン搭載車、2.5リッターハイブリッド、そしてPHEVの3本立てとなっていたが、今回の改良でガソリン車とPHEVが終売となり、以後は2.5リッターエンジンを使うハイブリッドのみとなる。

 手ごろな価格帯を担っていたガソリン車の消滅は、予算重視の層にとってはやや痛い話だ。一方で、PHEVまで終売になった点は少々意外にも映る。モーターを活かした力強い加速と外部充電による電気走行距離が売りのPHEVはハリアーとの相性も悪くなかっただけに、アウトドア需要への対応という面ではひとつの選択肢が閉じた形だ。

 ただしハイブリッドへの集約にはメリットもある。グレード選びが単純になり、「結局どのエンジンを選べばいい?」 という迷いが消える。ハリアーらしい静粛で滑らかな走りと燃費性能の両立という観点から見れば、ハイブリッドへの一本化は論理的な帰結といえるだろう。

 改良のなかで見落とせないポイントが、AC100V・最大1500Wのアクセサリーコンセントの全車標準装備化だ。ラゲージ右側に設置されたこのコンセントは、非常時給電システムと外部給電アタッチメントを備えており、停電・災害時に家電製品の電源として活用できる。1500Wという出力は電子レンジが動かせるほどのパワーであり、実用性は十分だ。キャンプなどのアウトドアシーンはもちろん、災害時でも頼もしい存在となる。

 ただし注意点がひとつある。メーカーオプションのスペアタイヤを選択した場合、このアクセサリーコンセントは装着されない。給電機能とスペアタイヤのどちらを優先するかは、注文前に使用シーンをしっかり想定しておきたい。

 特別仕様車「Z ナイトシェード」と「Z レザーパッケージ・ナイトシェード」も今回の改良にあわせて手が入った。ホイールナットのブラック塗装化、フロントバンパー上下メッキモールへの漆黒メッキ採用、フロントミッドグリルの艶あり黒塗装化、フロントバンパーサイドのブラック化を新たに追加。リヤ側ではリヤバンパーのメッキモールを漆黒メッキとし、マフラーカッターにはブラックメッキを採用した。

 LEDリヤコンビネーションランプのブラックエクステンション化、ドアウインドウフレーム・ドアベルト・クォーターウインドウ各モールのブラック化まで及んでいるあたり、外観の「黒さ」に対しては相当な念の入れようだ。アウトサイドドアハンドルはボディ同色とされており、名前通りに夜の影をまとったようなたたずまいへと近づいた。

 税込価格は、Gが439万6700円(2WD)〜461万6700円(4WD)、Zが486万6400円〜508万6400円、Z レザーパッケージが518万6500円〜540万6500円。特別仕様車はZ ナイトシェードが502万1500円〜、Z レザーパッケージ・ナイトシェードが534万1600円〜となっている。

 現行4代目ハリアーは2020年のデビューから6年が経過している。熟成の進んだ優れたSUVであることは間違いないが、次世代モデルへの移行タイミングを考えると、この改良がひとつの区切りとなる可能性も否定できない。