「!」マークは「その他の危険」を示す

予期せぬ障害物や見通しの悪い複雑な交差点など、独自の危険が迫っていることを運転者に示す役割を担っている

クルマを運転していると、「一時停止」や「駐車禁止」など、さまざまな道路標識を目にします。道路標識は100種類以上あるとされ、なかには普段あまり目にしないような、ユニークな図柄が描かれた標識も存在します。
そのひとつに黄色いひし形に「!」マークが描かれた標識があります。
「!」マークは、警戒標識のひとつで、正式には「その他の危険」を示す標識です。
この標識は、「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」に定められており、ほかの警戒標識では表現できない危険が前方にあることを運転者へ知らせる役割があります。
例えば、予期せぬ障害物や見通しの悪い複雑な交差点、急な霧による視界不良、路肩が弱い場所など、この先に通常とは異なる危険がある場合に設置されます。
そのため、この標識を見かけたら速度を落とし、いつでも停止できるよう慎重に周囲の状況を確認しながら走行することが大切です。

「!」マークを無視すると交通違反になる?

「その他の危険」を示す警戒標識

「!」マークの標識は、最高速度や一時停止を指示する「規制標識」とは異なり、標識そのものに直接的な法的拘束力はありません。
そのため、この標識を見ても減速しなかったことだけを理由に、直ちに交通違反として取り締まりを受けることはありません。
しかし、道路交通法第70条(安全運転の義務)では、「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」と定められています。
そのため、「その他の危険」の標識で危険が予告されているにもかかわらず、減速するなど道路状況に応じた安全な運転を怠り、事故を起こした場合は、安全運転義務違反に問われる可能性があります。
【安全運転義務違反の行政処分】
違反点数:2点
普通車の反則金:9000円
また、安全運転義務違反となった場合は、刑事処分として3か月以下の懲役または5万円以下の罰金が科される場合もあります。

「その他の危険」はどのような場所に設置される?

「路面凹凸あり」はこの先の道路に段差やうねりがあることを示す警戒標識だ

「その他の危険」の標識は、専用の警戒標識では表現できない危険が存在する場所に設置されます。例えば、霧が発生しやすい場所や、路肩が弱く脱輪のおそれがある場所などです。
また、この標識には「霧」「段差注意」など、危険の内容を示す補助標識が併設されることも多く、運転者は危険の内容をより具体的に把握できます。
一方、日本には「その他の危険」以外にも珍しい警戒標識があります。
例えば、波線が描かれた「路面凹凸あり」は、この先の道路に段差やうねりがあることを示す警戒標識です。山間部や積雪地域など、路面が変形しやすい場所で見られることが多く、減速を促す役割があります。
運転中は規制標識だけでなく、危険を知らせる警戒標識にも注意を払うことが大切です。「!」マークを見かけたら、その先に思わぬ危険が潜んでいる可能性を意識し、十分に減速して安全運転を心がけましょう。