FIFAワールドカップ2026】フランス代表 0−2 スペイン代表(日本時間7月15日/ダラス・スタジアム)

【映像】母国紙絶賛の「狡猾なPK獲得」(実際の様子)

 スペイン代表が誇る19歳の神童が、その圧倒的なテクニックだけでなく、ベテラン顔負けの「狡猾さ」で母国を決勝へと導いた。

 スペイン代表は日本時間7月15日、FIFAワールドカップ2026の準決勝でフランス代表と対戦。2−0で難敵を完封し、優勝を飾った2010年大会以来となる4大会ぶりの決勝進出を果たした。

 拮抗していたこの大一番の空気を大きく変えたのが、スコアレスで迎えた20分にスペインが獲得したPKのシーンだ。右サイドからのクロスが流れて左サイドへとこぼれると、フランスのDFリュカ・ディーニュが頭でコントロールし、ワンバウンドしたボールを左足のボレーでクリアしようと試みた。

 しかし、そこに死角から猛然と突っ込んだのが、19歳になったばかりのFWラミン・ヤマルだ。ボールの落下点を見極め、相手よりもコンマ1秒早くボールに触れる。背後からの急襲にまったく気づいていなかったディーニュは、そのまま回し蹴りのような形でヤマルの太もも付近を激しく蹴り飛ばしてしまった。主審は即座にファウルを宣告。このPKをFWミケル・オヤルサバルが冷静に沈め、スペインが貴重な先制点を挙げた。

「ディテールがすべてだ」

 母国スペインのスポーツ紙『AS』は、ヤマルの頭脳的なプレーに注目。「ディーニュが罠にはまる」と見出しを打ち、「ディーニュはヤマルの狡猾さの餌食になった。プレーするのが難しいボールに対し、ヤマルは彼よりコンマ1秒早く動いたのだ。ヤマルが見えていなかったディーニュは、VARの必要もないほどのキックをお見舞いしてしまった。それは(試合会場の)ダラスで起きたが、ヒューストンのガソリンスタンドの店員でさえ見えたと言われているほど(明らかなファウル)だ」と、独特のユーモアを交えて伝えた。

 また、もう一つの大手スポーツ紙『MARCA』も「現代サッカーの掟の一つは『ディテール(細部)がすべて』ということだ。今大会のスペインはその鍵を握り、決して手放さない」と、細かな駆け引きを制したチームを称賛。さらに「ディーニュがボールのバウンドを待ってクリアしようとした瞬間、ヤマルが先回りして強烈なキックを食らった。そしてもちろん、このPKはこうした局面に特徴的な『アイスクリーム屋のような脚(氷のように極めて冷静)』を持つオヤルサバルが沈めた」と、ヤマルの出足の鋭さとオヤルサバルの決定力を独特の表現で称えた。

 神童の狡猾なプレーで試合の主導権を握り、見事に完勝を収めたスペイン代表。公式戦の無敗記録を2018年から2021年のイタリア代表と並ぶ「37」まで伸ばした無敵艦隊は、日本時間7月21日に行われる決勝戦で、イングランド代表対アルゼンチン代表の勝者と激突する。

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