親が元気なうちに始めたい。アラサー主婦が実家の片付けで実感した、捨てる判断基準は「今の暮らしに必要か」
実家の片付けは想像以上に大変。整理収納アドバイザーで2児の母・あさこさんは、実家の片付けを進めるなかで、「ものを減らすことだけが目的ではない」と気づいたそう。片付けを行う際に意識すべきことについて、詳しく教えてもらいました。

1:実家の片付けで見えた「いつか使う」の落とし穴

実家には、「いつか使うかもしれない」と取っておいたものがたくさんありました。使わなくなった食器や何年も袖をとおしていない洋服、いつか読むつもりだった本、予備として置いていた日用品…。
「高かったから」「まだ使えるから」「もったいないから」…。1つひとつにはきっと残した理由があるのだと思います。しかし、その“いつか”は結局何年も訪れないまま父は亡くなりました。
ものを放置することで、気づけば収納はいっぱいになり、本当に必要なものを取り出しにくくなる。「いつか使う」は、未来への期待ではなく、判断を先送りにする言葉になってしまうことがあります。
もちろん、本当に必要な備えまで手放す必要はありません。ただ、「最後に使ったのはいつだろう?」と、一度立ち止まって考えてみるだけでも、持ちものに変化が現れると思います。
2:捨てるより先に考えたい。判断基準は「今の暮らし」

片付けというと、「捨てるか、捨てないか」で悩む方が多いですよね。でも私は、その前に考えてほしいことがあります。それは、「今の暮らしに必要かどうか」です。
たとえば、
・今も本当に使っているのか
・今の生活スタイルに合っているか
・管理できる量か
これらを基準にすると、必要なものとそうでないものが自然と見えてきます。「まだ使える」ではなく、「今使っている」。この視点に変えるだけで、片付けはぐんと進めやすくなります。
3:ものを放置することのリスク。最終的に困るのは家族

実家の片付けをしていて、もう1つ強く感じたことがあります。それは、ものは持ち主だけの問題ではないということです。
家の中にあるものは、いつかだれかが整理する日が来ます。そのとき、必要かどうか分からないものがたくさんあると、家族は1つひとつ迷いながら判断しなければなりません。時間的にも体力的にも、そして気持ちの面でも、とても大きな負担になります。
だからこそ、元気なうちから少しずつ見直しておくことは、自分のためだけでなく、家族への思いやりにもつながると感じました。
「全部片付けなきゃ」と思う必要はありません。引き出し1つ。棚1段。そんな小さな場所からでも十分です。
未来の自分や家族のために、「今の暮らしに合ったものだけを残す」。その積み重ねが、暮らしを整え、家族への優しさにもつながっていくのではないでしょうか。
片付けは「まだ元気だから」の今こそ始めたい

私が実家の片付けをとおして、強く感じたことがあります。母と一緒に片付けをしていたとき、棚を動かしている最中に母が転倒しました。その出来事をきっかけに、私は「片付けは、部屋をキレイにするためだけのものではない」と考えるようになりました。
ものが増えると、掃除がしにくくなるだけではありません。重い家具を動かす機会が増えたり、足元につまずいたりと、暮らしの安全にも影響します。そして年齢を重ねるほど、けがをするリスクは大きくなります。
だからこそ片付けは「まだ元気だから大丈夫」ではなく、「元気な今だからこそ始めてほしい」と思います。少しずつでも暮らしを整えておくことは、自分のためでもあり、家族のためでもあります。
片付けは、ものを減らすことが目的ではありません。安心して暮らせる毎日をつくること。そして、大切な人への思いやりでもあると、私は実家の片付けをとおして学びました。
