「ケンタッキー指数」の回復が示す消費市場の前向きな変化―中国メディア
中国の消費市場を占う指標の一つとして中国メディアが「ケンタッキー指数」を取り上げた。「ケンタッキー指数」は百勝中国が四半期決算で公表している米国発のケンタッキーフライドチキン(KFC)の平均客単価を指す。専門家は「客単価の安定と回復は消費市場の前向きな変化」とみている。
中国通信社(CNS)によると、過去1年を見るとケンタッキーの平均客単価は前年同期比で第1四半期に4%低下した後、第2四半期は1%上昇、第3四半期は1%低下、第4四半期は横ばいとなった。
同じ時期、ケンタッキーのシステム売上高の前年同期比伸び率は第1四半期の3%から第4四半期には8%へと拡大した。データ調査機関・百観科技の呉冕卿CEO(最高経営責任者)はこのほど、上海市新聞弁公室が開いた中外メディア向けの金融・経済サロンで「この指数は2023年第2四半期から下落が続いていたが、足元では回復の兆しが見え始めている」と述べた。「ケンタッキー指数」を含む複数のミクロデータは、中国の物価水準が安定から緩やかな回復へ向かっていることを示しているという。
国家統計局のデータでは今年第1四半期の全国消費者物価指数(CPI)は前年同期比0.9%上昇し、前年通年の伸び率を0.9ポイント上回った。4月には伸び率がさらに1.2%へ拡大した。
国家発展改革委員会マクロ経済研究院の劉志成研究員は「平均客単価の安定と回復は市場の内在的な動きと政策誘導が重なった結果であり、消費市場が持続的に回復し、成熟へ向かう前向きなシグナルだ」と分析した。
劉氏は極端な低価格は商家の利益低下や商品・サービス品質の低下につながりやすく、消費需要が相対的に弱い局面では特に起こりやすいと指摘。「今回の変化は偶然ではなく、主に三つの要因があるという。
第一は消費需要が徐々に回復し、消費者が「とにかく安いもの」だけを求める段階から、品質、体験、納得できるコストパフォーマンスをより重視するようになっていることだ。市場は価格競争から価値競争へ戻りつつある。
第二は最近の国際原油価格の高騰により、中下流産業の一部でコストが明らかに上昇。企業が極端な低価格を続ける余地は大きく狭まり、商品やサービス、効率の改善を通じて健全な収益を確保しようとする企業が増えている。
第三としては中国政府が「内巻き式」競争、つまり過度な消耗戦的競争の是正を進める中、無秩序な低価格競争への規制が強まり、不適切な競争行為が抑えられている点に触れた。
価格の回復がもたらす効果について、劉氏は「消費者にとっては物価の緩やかな上昇が価格下落への過度な期待を和らげ、所得や雇用への信頼感を高めることで消費に前向きになりやすくなる」と言及。一方で生活必需品に関しては「供給確保と価格安定の措置を通じて住民生活への大きな影響を防ぐことができる」と述べた。(編集/日向)

