脱「スターリンク」依存、楽天衛星通信に最大1500億円…経済安保の観点から政府が後押し
国内企業が運営する初の低軌道衛星通信の実現に向けて、政府は楽天グループに最大約1500億円を支援する方針を固めた。
国内の低軌道衛星通信は米スペースXの「スターリンク」など海外サービスに過度に依存しており、経済安全保障の観点から国内企業によるサービスを後押しする。
30日にも発表する。〈1〉人工衛星の調達〈2〉打ち上げ〈3〉地上設備の整備――の3項目について、最大で費用の半額を補助する。総務省は2025年度補正予算で事業費を確保し、事業者を公募していた。
低軌道衛星通信は、地上350〜1400キロ・メートルほどを飛ぶ人工衛星を用いた通信サービスで、携帯電話の基地局が整備されていない山間部や海上などでも利用できる。スマートフォンで通信することも可能だ。
ただ、低軌道衛星通信は、スターリンクが圧倒的なシェア(占有率)を持ち、KDDIやNTTドコモ、ソフトバンクの3社はスターリンクを使った通信サービスを提供している。
通信を巡る海外企業への過度な依存は、経済安全保障上のリスクを抱えるため、政府は楽天に対し、人工衛星の保有・管理を自ら行うことや、28年度までに国内の一般利用者向けに、ビデオ通話などの衛星通信サービスを提供することを支援の条件とする。楽天は年内に米新興企業「ASTスペースモバイル」と新会社を設立し、ASTの人工衛星を複数使った独自の衛星通信網を確立する方針だ。

