「犬の方が良い暮らし」貧富の格差拡大に北朝鮮の庶民は愕然
デイリーNKの平安南道の消息筋によると、最近は平壌市や平城市など主要都市を中心に、さまざまな犬種の愛犬を飼う住民が目立って増えている。以前は防犯や食用を目的に犬を飼うケースがほとんどだったが、現在では家族の一員としてペットを飼う住民が増えているという。
この背景には、金正恩総書記と娘のジュエ氏がペットと一緒にいる姿が公開されたことが影響しているとの見方がある。最高指導者一家がペットを身近にする様子が公になったことで、ペット文化そのものを公然と批判しにくい雰囲気が生まれたという。
そして、最近では「いよいよ犬の服屋も本当にできそうだ」と語る住民もいるという。
(参考記事:野犬に襲われ無残にも…北朝鮮「21歳女性兵士」の悲劇)
消息筋は「多くの人は犬に服を着せるなど想像もできずに生きてきたが、それが現実になった」と述べた。その一方で、「人間には社会主義的な服装や髪形を守るよう厳しく統制するのに、ペット文化は問題視されない。そこに矛盾を感じる住民もいる」と話した。
さらに、生活苦にあえぐ住民が依然として少なくない中、富裕層が愛犬用の専用フードやおやつまで購入する姿は、相対的な剥奪感を強めているとの指摘もある。
消息筋は「犬専用の餌を買い、おやつまで与えていると聞くと、『犬の方が自分より良い暮らしをしている』という言葉が自然に出る」と語り、「食べていくのも苦しい人々にとって、そうした光景を素直に受け入れるのは難しい」と説明した。
