【筑後鷹】“準硬式の星”育成ドラ8・北斗 1年目からブレークの気配 2軍5試合で防御率1・11
ソフトバンクのルーキー、北斗投手(22)は驚きの成長を見せている。中大準硬式野球部から育成ドラフト8位で入団した右腕は、5月ごろまでに硬式球に慣れることを目標にしていた。予想以上の成長で既に2軍戦で5試合に登板。信頼を勝ち取りつつある。飛躍の要因として挙げたのは、大きさの違う5種類のボールを使った練習だ。準硬式野球出身でも通用することを周囲にアピールしたいと燃えている。
「準硬式の星」と期待される北斗が、1年目からブレークの気配を見せている。入団時には「5月末くらいまでに硬式球に慣れ、27年シーズンに勝負したい」と思い描いていたが、大きく超える成長を見せている。既に2軍で5試合に登板。計24回1/3を投げて、防御率1・11の好成績を残している。
急成長の要因に挙げたのは、3月から始めた川原弘之R&Dグループスキルコーチ考案の“球の中心を捉える練習”だ。大きさが違う5種類ほどのボールを投げることで、硬式球の中心をポイントで捉えるのが狙い。さまざまな大きさのボールを扱うことで、指先のトレーニングにもつながる。
練習の効果はてきめんで、準硬式時代の癖も修正できた。「直球を斜めで捉えてカットしていましたが、最近チルト(軸)が真っすぐになってきました。そして中心を捉えられるようになったら球の勢いも出ました」。自己最速は2キロ増して152キロ、平均球速は約4・5キロアップの147・5キロ前後と成果は数字に表れている。リリース時に感じていた指が滑る感覚もなくなり、今では準硬式球よりも投げやすいと感じている。
礼儀正しく、チーム内での評判も良い22歳は、いつも穏やかな表情を見せている。しかし、マウンドに立つと一変する。目の奥に燃える炎は練習量の自信から生まれている。練習し過ぎだと指摘されるほどの努力家で「打たれるのは、自分のプライドが許さないです。めっちゃ練習しているので、これだけやっているのにどうして打たれるの、と思ってしまいます」と力強い口調で語った。勝負強さも持ち味の一つで、大きな舞台ほど力を発揮する。「試合ではアドレナリンが出ているのを感じます。注目されている時は、なおさらメラメラします」とにやりと笑った。
今季の目標に掲げるのは周囲へのアピールだ。「準硬式から育成でプロに入ったのは自分が初めてです。準硬式からでもこんなに通用するんだよ、と世間に説明できる年にしたいです」。支配下登録はアピールの先の夢として描いている。しかし、本人が思っているよりも早く、1軍に必要な戦力として求められる日が来るかもしれない。
(昼間 里紗)
◇北斗(大山 北斗、おおやま・ほくと)2004年(平16)3月10日生まれ、沖縄県糸満市出身の22歳。京都・向島南小5年時に向島シャークスで野球を始め、沖縄・兼城中では軟式野球部所属。興南では甲子園出場なし。中大準硬式野球部では3、4年時に全日本選手権を連覇。好きなものは抹茶。25年育成ドラフト8位でソフトバンクに入団。背番号164。1メートル80、83キロ。右投げ右打ち。

