動画「ポピュリズムと、生活」にて、脳科学者・茂木健一郎氏が、現代の政治とポピュリズムについて自身の見解を語った。茂木氏は冒頭、「政治の本質というのは、僕は調整することだと思うんですよ」と述べ、社会の多様性を前提にした調整型の政治が本来あるべき姿であると説明した。

茂木氏は続けて、「今の時代、ポピュリズムと呼ばれる現象があって、それはある特定の立場というか、意見を強く言うことなんですよね」と指摘。この現象によって、特定の主張が突出しやすくなり、一定の支持を集めて議会に進出する事例が目立っていると語った。その上で、「ポピュリズムで当選した議員さんが政権を取って行政を始めた時に、基本的に一方的な主張から調整の方向にモデルチェンジしなくちゃいけない」とし、民主主義が抱える構造的な問題に言及した。

また、調整型の主張が選挙戦で埋もれてしまいやすい背景について、「例えば、選択的夫婦別姓制の問題とか、消費税の問題とかについて、いろんなご意見があると思うんで、私はそれを調整しますみたいな主張を言っても、なかなか選挙戦では埋没しちゃいますよね」と述べ、現代の選挙ではシンプルで一方的な主張のほうが注目を集めやすい現状を解説。一方、「極端な主張をされている方っていうのは、まあ、それはそれで一つの役割がある」とも認め、多様性の表現として一定の意味があるとの認識も示した。

さらに茂木氏は、「一市民の立場って、僕はある意味では、その政治、その行政をやる方、…の立場と近い気がする」と述べ、市民もまた社会の中でバランスを取って生活していることを強調。そして、「やっぱり、ポピュリズムに対抗するには、やっぱり生活実感というか、バランスっていうのをやっぱり外さないでいれば、案外大丈夫なんだろう」と、生活の中でのバランス感覚の重要性を訴えた。

動画の最後は、「生活ってのはバランスですから。だから、一方の主張だけでいったら、生活ってやっぱり息苦しくなってきますからね」と“バランス感覚”の大切さを改めて視聴者に呼びかけ、締めくくった。

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