AirPods
Beck Diefenbach / Reuters

これまでアップル製品は多くの人命を救ってきましたが、米ニュージャージー州に住む女性がAirPodsSiriを使ったおかげで助けが呼べたと語っています。

米雑誌メディアPeopleによると、フラワースタジオで働くスーザン・パットマン(Susan Putman)さんは独りで1m以上の馬蹄形リース(馬蹄形の形をした花飾り)を作っている最中、それを見るために後ろに下がったところ、箱につまずいたとのこと。そして空中に投げ出され、鋭い金属の柱に頭をぶつけたと語っています。

そこで頭を触ると大量に出血していると気づいたパットマンさんは、AirPodsを耳に付けていたことを思い出し、すぐに「Hey Siri, call 911(ヘイSiri、911(緊急通報番号)にかけて」と頼んだそうです。まもなく2人の警官がかけつけ、1人は彼女の頭にタオルを当てて、もう1人に「大量出血しているから、すぐに救急車を呼んでくれ」と言ったことだけは覚えているとのこと。

そうした体験をパットマンさんは「正直いってあと15分遅かったら、私はここにいなかったかもしれません。AirPodsを着けていなかったら、間違いなく死んでいたでしょうね」と振り返っています。

実際、病院では彼女の頭を7針縫い、脳震盪と診断されたと報じられています。その後パットマンさんは完全に回復し、アップルのティム・クックCEOに自分の体験談をメールしたそうですが、クック氏がそれに返信したかどうかは不明です。

今回の話は、AirPodsで「ヘイSiri」が有効になっているかどうかを確認する良いきっかけになるはず。「ヘイSiri」のハンズフリー起動はAirPods Pro、AirPods Maxおよび第2世代以降の無印AirPodsサポートされており、 iPhone側で設定しているかぎり、AirPodsに呼びかければ音声コマンドを聞き取ってもらえます。本機能は[設定]>[Siriと検索]から[“Hey Siri”を聞き取る] のトグルスイッチがオンになっていれば使えます。

また「ヘイSiri」と呼びかけなくとも、手動でAirPodsSiriを有効にすることも可能です。AirPods Proと第3世代AirPods 3では(軸部分にある)感圧センサーを長押し、初代AirPodsと第2世代AirPodsでは側面をダブルタップするというもの。これらの設定は、AirPodsをiPhoneとペアリングした状態で、設定アプリの「Bluetooth」メニューで確認できます。

Apple Watch(Series 4以降)の転倒検出機能が緊急時に助けを呼んでくれた事例はいくつも報告されていますが、AirPodsで音楽を聴いたり通話をしているときに何かが起こることも稀ではないはず。いざというときに備えて、「ヘイSiri」設定をしっかり確認しておきたいところです。

Source:Peopel 

via:9to5Mac